TP320
2000/04/14更新 2002/01/01更新
実機がないので画像はありません
http://www.aichi.to/~thinkpad/tp320/
を参照してください。
ここでの項目
仕様 概略 CPU MEMORY HDD VIDEO AUDIO
PC Card(PCMCIA) 入力デバイス Utility BIOS
Spesial Model OS ACアダプター・バッテリー・その他のオプション
中古として買う時の注意 IBMの製品ライブラリー
All about ThinkPadの準備稿
仕様
320 5523 Y01 . IBM486SLC-25 2- 10(16)
op - 9.5"MONO 2.6 -
-Y08 . IBM486SLC-25 2- 10(16) 0.08
.- 9.5"MONO 2.8 -
-YA8 IBM486SLC-25 2- 10(16) 0.08 - 9.5"MONO 2.8 DOS
-YAW IBM486SLC-25 6- 10(16) 0.17 - 9.5"MONO 2.8 W31
320 5523-Y08 CPU IBM486SLC-25 L2
0
RAM 2-10MB(16) 空1 機種専用72pinSIMM
VIDEO 9.5"バックライト付STN
MONO WD90C26 VRAM 512KB
HDD 80MB パック式(非E-IDE) CD-ROM
無 TrackPoint 無
PC Card 16bit(TypeIIx1)
音源 無し USB 無 IrDA無 Modem 無
W297xD210xH49.5 A4 2.8kg 40W 100-125V NiCd 3-6h
価格 382K 発売 1993/05 OS 無し
5523-Y01 5523-Y08と同時発売(93/05)のHDDなしモデル
価格 298K HDDと重量(2.6Kg)以外の仕様は同一
5523-YA8 5523-Y08と同時発売(93/05)のIBM
DOS5/Vプリインストールモデル
価格 398K OS以外の仕様は同一
5523-YAW CPU IBM486SLC-25 L2
0
RAM 6-10MB(16) 空0 機種専用72pinSIMM
VIDEO 9.5"STN MONO WD90C26 VRAM 512KB
HDD 170MB パック式(非E-IDE) CD-ROM
無 TrackPoint 無
PC Card 16bit(TypeIIx1)
音源 無し USB 無 IrDA無 Modem 無
W297xD210xH49.5 A4 2.8kg 40W 100-125V NiCd 3-6h
価格 498K 発売 1993/05 OS IBM
DOS5/V&IBM版WIN31
概略
PS/55note M23VとCPU以外は基本的に共通ですが、TP300シリーズ
最初のモデルになります。
TP300シリーズでは機種専用SIMMを搭載した最後のモデルとなりました
(この後しばらくIC DRAM CARDによるメモリー増設になります )。
ディスクパックはC23V,M23V,TP55xBJ,TP330C/Csと共通のメタルケース
のものです。このタイプの中身の換装でははE-IDEに対応していないのと
コネクタが一列ずれるかも、といった点に注意が必要です。
【年表】
93/05 TP320 5523-Y01/Y08 IBM486SLC-25 M23Vの486SLC版
-Y08/YAW
TP年表の1993年
1993/01のThinkPad第1弾(TP550BJ等)に次ぐ第2弾として
登場しました。上位機種のTP720Cと初のサブノートTP220と
共に発表されました。TP300系は1993/11に登場したTP330Csを
皮切りに急速にカラー化が進むことになります。
CPU
IBM486SLC-25を搭載しています。IBM486SLCは386SXのピン互換
ですので外部クロックは386SXと同じ16bitになります。386SX+16KB
内蔵キャッシュ+省電力機能+486命令のサポートという高性能なCPU
でした。他社の386SX-25よりも性能的には優位にたっていました。
MEMORY
←TP555BJのSIMM
PS/55note M23V/C23V/S33V,TP55xBJ共通の機種専用の
SIMMを使用しています。標準搭載はY01/Y08/YA8が2MB、
YAWが6MBになります。8MB SIMMを使用してメモリは最大で
10MBまで拡張可能です。この場合、YAWでは標準で追加さ
れている4MBのSIMMと換装しないといけません。CPUがメモ
リ管理関係では386SXの仕様を踏襲しているため、最大で16
MBしか管理できません。All about ThinkPadでは市販の72pin
SIMMを改造して16MBまで認識させる話が載っていました。
件の項の筆者のHP等に情報があるかもしれません。
詳しくは下記サイトを参考にしてください。
http://www.netpassport.or.jp/~wpacos/faq/hdd1.html
HDD
PS/55noteM23V/C23V/S33V,TP330C/Cs,55xBJと
共通のメタルケースのディスクパックです。
厚さは12.7mmまでが無難で、E-IDEに対応してません。
容量はそのままでは500MB程度までが無難です。
19mmはディスクパックに収まらないという話もあります。
純正ケースの中身の換装自体は簡単ですが、場合によっては
HDD内のケーブルを1ピンずらす必要もありようです。
HDD換装に関しては、ここ を参照してください。
528MBを越える容量のHDDを使う場合、OntrackDeviceManagerの
ようなBIOSだましツールが必要になります。
詳しくは下記サイトを参考にしてください。
http://www.netpassport.or.jp/~wpacos/faq/hdd1.html
http://www.netpassport.or.jp/~wpacos/faq/hddpack1.html (TP550BJ関連のFAQ)
詳しくはHDD換装レポートを参照してください。
BIOS騙しに関しては こちら
本当に騙せるかどうかはまだ試していませんので判りません。
VIDEO
モノクロ16階調の9.5"バックライト付STNディスプレイです。
ビデオチップはWD90C26です。外部出力も可能ですが、
VRAM 512KBですので、VGA(16色)程度だと思います。
WIN31等については同じビデオチップのTP330C/Csの項を
参照してください。
AUDIO
音源は搭載していません。
PC Card(PCMCIA)
16bitコントローラー搭載でTypeIIx1の
PC Cardが使用可能です。
入力デバイス
Fnキーはまだ装備されていません。変わったところでは
オプションでミニポインターというゲゲゲの鬼太郎の
目玉親父のような外付けのポインティングデバイスがありました。
ユーテリティ
古いマシンのせいか、特にIBMのWEBサイトにも登録はありません。
(参考)
http://www.ibm.co.jp/pccsvc/thinkpad.html
PCハードウェア製品の修正及びサポート・プログラム
ThinkPad用プログラム・リスト
BIOS
BIOS UPDATEはできない仕様のようです。
Special Model
特にはありません。
OS
標準搭載はIBM DOS 5/Vです。メモリの搭載量が最大でも
16MBですので、WIN95以降のOSには向きません。
ACアダプター・バッテリー・その他のオプション
ACアダプター
40W、台形4pinのものです。
ACアダプター(5523-V) ID#49G0325 FRU P/N
48G8346
AC100-125V M23V,C23V,TP320,550BJ,555BJ共通 \20,000
オプションでは
ACアダプター(9552) ID#49G2164(9552) FRU
P/N 49G2197
AC100-240V TP755C/CD-9FE/CE,750C/Cs共通 \20,000
TP360Cs/C/P/CSE/CE,(320,550BJ,555BJ)
NiCdということなので、TP760系といった最近の台形4pinのものが
バッテリーの充電に使えるかどうか微妙ですが、バッテリーでの
運用を考えなければ他の台形4pinのものも使用できるはずです。
<参考>
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Cupertino/2871/mente/ac.htm
ThinkPad資料館 TP ACアダプター照合表
http://www.aichi.to/~thinkpad/acad.html
ThinkPad Love ACアダプター
バッテリー
NiCdバッテリー(5523-V)です。
ID#49G0318 \20,000で、M23V/C23V/S33Vと共通です。
オプションとしてクイックチャージャー(5523-V)
ID#49G0327
M23V,C23V,TP320用(100V-125V用) \34,000がありました。
その他のオプション
ゲゲゲの鬼太郎に登場する目玉親父のようなデザインの外付け
トラックボールがオプションで用意されていました。
中古として買う時の注意
中古で購入する場合、機種専用SIMMの入手性とHDDがE-IDEに
対応していない点が問題です。古いモデルですのでバッテリーも
当然へたっていると思われます。ACアダプターも台形4pinのもので
すので、最近では代替品もちょっと入手性が悪い可能性があります。
保守マニュアルやユーザーズガイドについては、次の項を参照
してください。
IBMの製品ライブラリー
IBMのホームページで検索できるTP320の情報はありません。
保守マニュアルの収録サイトに登録はありません。
ThinkPad Love
TP320
http://www.aichi.to/~thinkpad/tp320/
カタログ倉庫
http://www.aichi.to/~thinkpad/catalog/tp320/
http://www.aichi.to/~thinkpad/tp320/
http://www.cheri.sh/~tomoo/DENNO/Think/tp320_01.html
Think the world of ThinkPad320
というページがありました。
IBMの関連会社 InfoCreateで下記の資料が有償で入手可能です。
http://www.infocreate.co.jp/
GA88-3061-00 ThinkPad 320 ユーザーズ・ガイド
SY88-3021-00 ThinkPad 5523V/Y 保守マニュアル サービス編
N:SY18-2614-01 ThinkPad 5523V/2433V 保守マニュアルサー
N:SY18-2615-02 ThinkPad 5523V/Y 2433/V 保守マニュア
All about ThinkPad 1991-1998に書いた準備原稿の抜粋
既に入手難のAll
about
ThinkPadですが、私の担当した個所に
ついて引用します。HDDの中の準備稿からですので、実際に
掲載された内容とは違う場合もあります。また、内容も当時の
ままですので、リンク先や内容が現時点とは違っている可能性
があります。悪しからず。 (2002/01/01)
SUB:320リライト原稿
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ThinkPad 320
(5523-Y01/Y08/YA8/YAW)
PS/55note M23vの発売から半年後の1993年5月に発表されたのがThinkPad 320(以下、320
と記す)でした。320は、CPUにIBM 486SLC 25MHzを採用し、上位モデルには着脱式の170MBの
ディスクパックを搭載しているモデルもありました。しかし、それ以外の仕様は、PS/55note
M23vと基本的には変わっていませんでした。新たに登場したThinkPad 300シリーズは、一
定の販売数量が見込める企業向けのモデルでCPUにi386SXを搭載した他社のエントリーモデ
ルへの対抗馬でした。
ここにおいて、ThinkPad 700で始まったThinkPadシリーズは、サブノートの200シリーズ、
企業向けの300シリーズ、上位機としての位置を占める700シリーズに分かれていきました。
さらに、同年9月にはBJプリンタを搭載した550シリーズが登場するなど、多角的な展開を見
せ始めていました。
Table ThinkPad 320のモデル *省略
○CPU
IBM 486SLCというCPUは、IBMが開発・製造した、Intelの386SXとソケット互換のCPUで
した。性能的には386SXの機能に内部キャッシュ16KB(Intelの486DX/SXの倍)、省電力
機能、486固有のインストラクションセットを追加したものでした。
IBM486SLCのメリットは、自社生産のCPUなので、他社のローエンドモデルに多かった
386SX搭載マシンよりも安価に高性能を提供できました。しかし、386SXと同じ外部16
ビットバスの制限で管理できるメモリが最大で16MBまでだったことがメモリを大量に
必要とするWindows95登場時に不利に働くことになります。
○増設メモリ
320にメモリ増設を行う場合は、標準2MBに8MBの専用SIMM(MCAモデルを除くPS/55note
シリーズ共通の記憶拡張キット)を追加して10MBまでの増設が可能でした。なお、IBMは
保証していませんが、汎用の72ピンSIMMを使ってメモリを16MBまで認識させる方法も
あるようです。詳しくは○ページで触れられていますので、そちらをご覧ください。
○端末用オプションのPCカード化
PCカードスロットはM23V等と同じType II×1でした。企業向け端末用途では欠かせない
汎用コンピュータやオフコンとの接続用3270/5250通信装置は、拡張バス接続タイプが
システムガイドから姿を消し、PCカード接続タイプのものへと変更されました。PCカードが
企業の現場で実際に使われはじめたモデルになりました。
○サードパーティのハードディスクパック
320には、ハードディスク(HDD)なしモデルと80MB HDDと170MB HDD装備のものが用意
されました。HDDパックは、PS/55note M23V、C23V、S33Vで採用されたものと同じメタル
ジャケットのタイプのものでした。HDDの容量を大きくするには、IBMやセレスコーポレーション
のHDDパックを買うか、自力、または業者に頼んでHDDパックの中身を換装する方法が
ありました。HDDの換装については○ページのコラムを参考にしてください。ただし、
Enhanced-IDE(E-IDE)には対応していないので、最近の大容量のHDDを使う場合は十分に
注意してください。