TP330C/Cs
2000/03/18更新 2002/01/01更新
ここでの項目
仕様
概略
All about ThinkPadの準備原稿
仕様
330C 5523-JVB IBM486SLC2-50 4-12 0.17
.- 9.5"TFT 2.7 DOS
-JVW IBM486SLC2-50 8-8
0.17 - 9.5"TFT 2.7 W31
-JJW IBM486SLC2-50 12-12 0.34 - 9.5"TFT
2.7 W31
330Cs 5523-J11 IBM486SLC2-50 4-12
op - 9.5"DSTN 2.4 -
-JB8 IBM486SLC2-50 4-12 0.08 - 9.5"DSTN 2.6 DOS
-JBB .IBM486SLC2-50 4-12 0.17 - 9.5"DSTN 2.6 DOS
-JBW IBM486SLC2-50 .8-8
0.17 - 9.5"DSTN 2.6 W31
330C 5523-JVB CPU IBM486SLC2-50 L2 0
RAM 4-12MB 空1 IC DRAM CARD
VIDEO 9.5" TFT WD90C26 256色表示 VRAM 512KB
HDD 170MB パック式(非E-IDE) CD-ROM 無 TrackPoint 無
PC Card 16bit(TypeIIx1)
音源 無し USB 無 IrDA無 Modem 無
W297xD210xH51.5 A4 2.7kg 21W 100-125V (NiMH:option)2-6h
価格 598K 発売 1994/05 OS PC
DOS6/V
5523-JVW CPU IBM486SLC2-50 L2 0
RAM 8-8MB(増設不可) 空0 IC
DRAM CARD
VIDEO 9.5" TFT WD90C26 256色表示 VRAM 512KB
HDD 170MB パック式(非E-IDE) CD-ROM 無 TrackPoint 無
PC Card 16bit(TypeIIx1)
音源 無し USB 無 IrDA無 Modem 無
W297xD210xH51.5 A4 2.7kg 21W 100-125V (NiMH:option)2-6h
価格 648K 発売 1994/05 OS PC
DOS6/V/IBM版WIN31
5523-JJW CPU IBM486SLC2-50 L2 0
RAM 12-12MB(増設不可) 空0 IC
DRAM CARD
VIDEO 9.5" TFT WD90C26 256色表示 VRAM 512KB
HDD 340MB パック式(非E-IDE) CD-ROM 無 TrackPoint 無
PC Card 16bit(TypeIIx1)
音源 無し USB 無 IrDA無 Modem 無
W297xD210xH51.5 A4 2.7kg 21W 100-125V (NiMH:option)2-6h
価格 718K 発売 1994/05 OS PC
DOS6/V/IBM版WIN31
330Cs 5523-JB8 CPU IBM486SLC2-50 L2 0
RAM 4-12MB 空1 IC DRAM CARD
VIDEO 9.5" DSTN WD90C26 256色表示 VRAM 512KB
HDD 80MB パック式(非E-IDE) CD-ROM 無 TrackPoint 無
PC Card 16bit(TypeIIx1)
音源 無し USB 無 IrDA無 Modem 無
W297xD210xH51.5 A4 2.6kg 21W 100-125V (NiMH:option)2-6h
価格 418K 発売 1993/11 OS IBM
DOS5/V,PC DOS6/V
5523-J11 5523-JB8と同時発売(93/11)のHDDなしモデル
価格 348K HDDと重量(2.4kg)以外の仕様は同一
5523-JBB 5523-JB8と同時発売(93/11)のHDD 170MBモデル
価格 448K HDD以外の仕様は同一
5523-JBW CPU IBM486SLC2-50 L2 0
RAM 8-8MB(増設不可) 空0 IC
DRAM CARD
VIDEO 9.5" DSTN WD90C26 256色表示 VRAM 512KB
HDD 170MB パック式(非E-IDE) CD-ROM 無 TrackPoint 無
PC Card 16bit(TypeIIx1)
音源 無し USB 無 IrDA無 Modem 無
W297xD210xH51.5 A4 2.6kg 21W 100-125V (NiMH:option)2-6h
価格 498K 発売 1993/11 OS IBM
DOS5/V,PC DOS6/V/WIN31
概略
TP330C
93/11に出たTP330CsのTFT版です。330Csと同スペックながらかなりの価格差が
ありました。この頃はTFTは普及機ではまだ貴重品でした。JVWはメモリースロット
がないためメモリーの増設はできません。中古の問題点についてはTP330Csの項
を参照してください。画面についてはTFTなのでTP330Csよりはマシだと思われます。
TP330Csの画像
TP330Cs
(左)TP330Cs (右)DRAM CARDとディスクパック
普及機でカラー液晶を採用した最初のマシンです。安価なカラー化のためDSTN液晶
ディスプレイを搭載しています。ただし画質は後のTP360,340CSE等に比べると相当
落ちますので、中古で安くてもあまりお勧めしません。またメモリー増設にIC
DRAM
CARDが採用されているのと、386SX互換CPU搭載のため、メモリーは増設できる機
種でも最大12MB(JBWは増設不可)と、WIN95等の使用には向きません。
【年表】
93/11 TP330Cs 5523-J11/JB8 IBM486SLC2-50 バッテリーOP,グレー色,DSTN
-JBB/JBW
94/05 TP330C 5523-JVB/JVW/JJW IBM486SLC2-50 330CsのTFT版
当時の上位機種ではTP750C、サブノートですぐ後にTP230Csが登場しようか、といった
時期でした。TP年表の1993年
【共通仕様】
ディスクパックは従来と共通のメタルケースです。エンハンスドIDEには未対応です。
ディスクパックを分解して中身のベアドライブを変えることは純正パックでは可能
ですが、中のHDDの換装の際には1ピンずらすといった事が必要になる場合が
あるようです。
サードパーティ製品ではディスクパックの底部を
壊さないと普通のHDDは使えません。
換装の仕方は ここ を参照してください。540MB未満のHDDの新品で
の購入は不可能に近いため、中古・ジャンク品、あるいはBIOS騙しの使用が不可欠
になるはずです。BIOS騙しについては ここ を参照してください。
<参考>
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Cupertino/2871/mente/ac.htm
ThinkPad資料館 TP ACアダプター照合表
http://www.aichi.to/~thinkpad/acad.html
ThinkPad Love ACアダプター
ACコードは家電製品で標準的なものだそうです。私は東芝のものを流用したことがあります。
バッテリーはオプションです。本体にACが内蔵されており、眼鏡型のコネクタのAC
ケーブルを本体に繋いで使用します。バッテリーにあたる部分はダミー状態となって
いました。
バッテリーの取り扱いだけなく、本体のカラーも黒ではなくて、ジャーマングレーと
いう異色のモデルでした。一説にはオフィスに目立たない色にしたとか伝わって
います。
256色表示に必要なV256.SYSというファイルはビデオサポートディスケットを
IBM PCドックで入手するか、あるいはIBM版WIN31のディスケットにあると
聞いています。実際、IBM版WIN31のCD-ROMの\WINDOWSフォルダの中に
V256.SYSがあります。
V256.SYSは米IBMのWEBサイトにも登録はされていないので、ダウンロード等
による入手はできません。IBM版WIN31のドライバはIBM版WIN31でセットアップ
の際にTP320やC23Vを選択するとできるようです。
このファイルは2001/06/24現在
http://member.nifty.ne.jp/~nekomata/tp330.html#v256 で入手できます。
なお、MS版WIN31ではおそらく使用できないと思います。
他に詳細は不明ですが5523-DBWというモデルがあるようです。
中古で入手する際の問題は1.視認性が悪いDSTN液晶、2.増設できたとしても
最大12MBまでのメモリー、3.メモリーが8MB固定のモデルがある、4.IC
DRAM
CARDは入手性が悪く割高(8MBは放出価格の場合もある)、5.バッテリーは
オプションで入手難、6.E-IDE未対応等色々あります。WIN95で使用する
としたらメモリーの問題で仮想メモリーのHDDへのスワップが頻発して
大幅な速度低下を招いてしまいます。できればWIN31での使用をお勧めします。
同程度の性能のマシンを、というのであれば、TP340CSEの方が画面も大幅に
改善されていますし、E-IDEにも対応しています。
【関連サイト】
○画像
TP330Csの画像(旧TP画像館拾遺)
TP330C/CsのHDD換装
ThinkPad LoveのTP330C
http://www.aichi.to/~thinkpad/tp330/index.html
私のThinkPadずかん
http://www.mars.dti.ne.jp/~ayase/tp/tp330c.htm
http://www.mars.dti.ne.jp/~ayase/tp/tp330cs.htm
http://www.cheri.sh/~tomoo/DENNO/Think/tp330cs_01.html
Think the world of ThinkPad330cs
○製品カタログ
TP330C http://www.ibm.co.jp/pc/thinkpad/old_tp/0269.html
94/10
http://www.aichi.to/~thinkpad/catalog/tp330c/ 94/05
TP330Cs http://www.ibm.co.jp/pc/thinkpad/old_tp/0127.html
94/10
http://www.aichi.to/~thinkpad/catalog/tp330cs/
93/11
IBMの保守マニュアルの収録サイトに登録はありません。
IBMの関連会社 InfoCreateで下記の資料が有償で入手可能です。
http://www.infocreate.co.jp/
SY88-3032-00 ThinkPad 330Cs 保守マニュアル(サービス編)
SY88-3033-00 ThinkPad 330Cs 保守マニュアル(参照編)
SY88-3055-00 ThinkPad 330C 保守マニュアル(参照編)
SY88-3054-00 ThinkPad 330C 保守マニュアル(サービス編)
GA88-3128-00 ThinkPad 330C/330Cs ユーザーズ・ガイド
GA88-3094-00 ThinkPad 330Cs セットアップ・ガイド
GA88-3093-00 ThinkPad 330Cs ユーザーズ・ガイド
○中古で買う場合
HDDがE-IDEに対応していないことや、メモリがIC DRAM CARDで、しかも
8MB固定で増設できないモデルもあることを考えると、仕様をしっかり確認
しないで衝動買いすることはお勧めできません。特にDSTNモデルは画面
の視認性がよくありません。安くても実用になるとは思えません。
All about ThinkPad 1991-1998に書いた準備原稿の抜粋
既に入手難のAll
about
ThinkPadですが、私の担当した個所に
ついて引用します。HDDの中の準備稿からですので、実際に
掲載された内容とは違う場合もあります。また、内容も当時の
ままですので、リンク先や内容が現時点とは違っている可能性
があります。悪しからず。 (2001/12/27)
SUB:330Cリライト原稿
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ThinkPad 330C
(5523-JVB/JVW/JJW)
ThinkPad 330Cs
(5523-J11/JB8/JBB/JBW)
ThinkPad 320の発表から半年経った1993年11月には、ThinkPad 300シリーズ初のDSTNカ
ラー液晶ディスプレイを搭載し、CPUにIBM 486SLC 50MHzを搭載したThinkPad 330Cs(以下、
330Csと記す)が発表されました。
330C/CsはThinkPad 300シリーズフ中では異色のモデルでした。ボディカラーはPS/55note
以来の黒ではなく、オフィスに溶け込みやすい色ということからジャーマングレーでした。
また、本体にAC電源を内蔵しており、バッテリがオプションになっていました。これらの
点は携帯用途というよりもオフィス内での省スペースマシンを目指した結果のようでした。
330Csに搭載されたカラー液晶は9.5インチサイズのDSTN(デュアルスキャンSTN)でしたが、
視認角度も狭く、あまり視認性がよいとはいえませんでした。
1994年5月にはTFTカラー液晶ディスプレイを搭載したThinkPad 330Cが投入されました。Th
inkPad 330C/Csは企業向け市場に本格的なカラー化をもたらしたマシンでした。
Table ThinkPad 330Csのモデル *略
*:オプションでNiMHが用意されており、これを使うと2.0〜6.0時間使用することができ
ました。
○IBM 486SLC2
CPUは、IBM 486SLC2 50という、486SLC2 25を倍クロック(内部クロックが外部クロッ
クの倍)化したものです。これは当時大ヒットしたIBMのデスクトップパソコンPS/V Visionと
同じものでした。IBM 486SLC2は386SX系CPUの技術的なひとつの終着点であり、これ
以上のパワーアップは難しいようでした。1994年9月にi486SX 33MHzをCPUに搭載した
ThinkPad 360C/Csの登場するまで、IBM 486SLC2 50はThinkPad普及機の主力CPUの
地位にありました。
○DSTNカラー液晶
DSTNカラー液晶は、従来のSTNカラー液晶が1方向からのみで液晶を駆動していたのに
対し、画面を上下に2分割して両方向から液晶を駆動することで輝度、コントラスト、表示
速度を向上させたものです。TFTカラー液晶よりも構造が単純で、製造コストも安く、歩留
まりも高いため、主に普及機に搭載されました。ただし、ThinkPad 330CsのDSTN液晶は
視認角度の許容範囲が小さく、現在の基準では視認性がよいとはいいにくい部類に入ります。
○IC DRAMカード
330Cs/330Cのメモリ増設は、ThinkPad 300シリーズ初のIC DRAMカード方式によるもの
でした。IC DRAM CARDは当初パリティ付きのものが供給されましたが、のちにパリティ
なしのものも登場し、これを使用することもできました。このモデル以降、ThinkPad
340
ファミリー、同360ファミリー、同370CでIC DRAM CARDによるメモリ増設が採用されますが
、いずれもパリティなしのものを使用することができました。ただし、一部のモデル(ThinkPad
330C 5523-JVW、同330Cs 5523-JBW)ではRAMが8MB固定になっており、増設できない
ものもありました。
○ハードディスクパック
330Cs/330Cのディスクパックは、PS/55note M23V/C23V/S33V、ThinkPad 550BJと
共通のハードディスクパックでした。サードパーティ製品もロジテック等から発売されました。
IBM純正かセレスコーポレーション以外の製品では中のHDDのサイズが通常より短いため
換装することは困難ですが、これは別項を参照してください。ちなみに、このハードディスクは
E-IDEには対応していません。ハードディスクの容量は最大で528MBとなります。
○AC電源内蔵
バッテリはオプションでNiMHバッテリーが用意されていました。バッテリーを使うには
内蔵AC部分と換装するバッテリー充電用のパーツ、ACアダプターエクステンション
(ID#66G8198 5,000円)が必要でした。コンセントにつなぐACケーブルは、当時あまり
採用が少なかった、本体に接続する部分が八の字型タイプでした。ID#66G8222
AC電源ケーブル(5523-J) という1,500円のパーツで、筆者は紛失して取り寄せした事が
あります。
○ビデオチップとV256.SYS
330Cs/330Cに搭載されているビデオチップWD90C26で256色を出すためには、ビデオ
サポートディスケット内のV256.SYSをCONFIG.SYSに登録する必要があります。V256.SYSは
CONFIG.SYSの先頭行に記述するのが無難です。
○Windows95での使用
日本アイ・ビー・エムによる動作保証はされていませんが、Windows95も動作可能です
。また、V256.SYSを使えば256色表示も可能です。ただし、メモリが増設できたとしても
12MBまでなので、軽快な動作を好む方はWindows 3.1で使用することをお勧めします。