さらばAptiva

不定期コラム Vol.434
2001/10/26作成


IBMがXP搭載のモデルを発表する際に簡単な説明をマスコミに
対して行ったようで、月末近くになって幾つかの記事が出ていました。

http://pcweb.mycom.co.jp/news/2001/10/24/07.html
 【レポート】さよなら、Aptiva、日本IBMの決断(MYCOM PC WEB)
  いまのコンシューマ市場をみると、3つのセグメントがあることがわかる。
  まずは、ゲームやAVなどで楽しむエンジョイ派、次に仕事の延長で使う、
  いわゆるプロシューマ、そして、SOHOの3つだ。IBMが焦点をあてるのは、
  プロシューマとSOHOだ」と語る。
http://www.zdnet.co.jp/news/0110/24/ibm_aptiva.html
 ZDNN:さよならAptiva
  「マーケットセグメントの変遷やネットワーク環境の変化によって,
  パソコンも変化していかなくてはいけない」(


プロシューマーという用語は本来はアルビン・トフラーの「第三の波」の
中で、プロダクトとコンシューム(生産と消費)を行う人達を指して使われた
言葉のようです。

Googleのキャッシュでは
第三の波:プロシューマー時代
... プロシューマー」とは、生産者と消費者の合成語で、第三の波の時代に
なると、生産者機能をも有する消費者達が登場し、大きな役割を担うよう
になるという意味である。 大昔の自給自足時代は、まさにプロシューマー ...
www.internetclub.ne.jp/TECH/Ztoday/2000/000809.html
 とあります。

http://jdc.sun.co.jp:10000/developers/column/column0108_2.html
 『TECH. B-ing』 編集長 藤井 薫氏の  できるエンジニアの採用・就職講座(Vol. 2)
  で、「消費の世界では、値段と価値のバランスに鋭い選別眼をもつコンシューマー、
  いわゆる『プロシューマー』が 増加している。」という風に使われているように、

プロ、あるいは、セミプロ化したコンシューマー(消費者=エンドユーザー)という風に
拡大解釈されているのでは、という気がします。

何かを産み出す人、それは必ずしも芸術とかでなくて、こういうホームページの
作者とか一連のテキスト系のサイトとかも含むのでしょう。

でも実際の商売を考えるとプロシューマーの実態は「残業マシン+α」
なのかもしれません。以前、企業の購入担当者をファンにしておけば、
個人でも会社でも買ってくれるという戦略がありました。ThinkPadの場合
大企業での導入実績が多い事もあって、会社と同じマシンという誘因も
過去に少なからずあったと思います。

個人向けに強いVAIOの台頭で企業向けにVAIOを入れる無茶な人間も
増えたと思いますが、ThinkPadも i Seriesでそれなりに個人ユーザーを
掴み、企業では地歩を守ってきたはずです。

今後の宣伝方針は判りませんが、仮に個人向けへの印象的な売りこみ
に失敗し、他方、苦境に立つSONYがVAIOノートを企業向けにも売りこんで
きたら、かなりメタメタにやられてしまいそうな気がします。

企業市場の専守防衛だけではしょせんジリ貧でしょう。確かにs30系は
モバイルユーザーにはそれなりに魅力的かもしれません。私は持て余し
ますけどね。従来のTPi1400/1200/1800シリーズが守ってきた家庭内
据え置き市場をレディ・トゥ・ランの"R"シリーズがどこまで守れるか判りま
せんが、もう止めた、と安易に撤退するのではなく、個人向けに対しても
効果的なマーケティング対策を練ってもらいたいもんです。

ThinkPad Dogの戦略はそれなりに評価しています。あれをi Seriesと
共に葬ってしまうのはもったいないですね。ぜひ新しいThinkPadに関しても
ThinkPad Dogを生かした形のマーケティングを考えて欲しいですね。

むろん心機一転、ThinkPad Catというのであれば、それはそれで歓迎します。
オムロンと共同で"Black NeCoRo"なんていいですね。Club IBM限定とか。

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