PS/55の修理

不定期コラム Vol.171
2000/11/29更新

とりあえず着手したPS/55 5521Yの修理の話です。PS/55
は1994年一杯で販売が終了したIBMのMCA(マイクロチャネ
ルアーキテクチャー)を搭載したデスクトップPCのシリー
ズです。CPU的には486止まりですので、ThinkPadでいう
TP530CSあたりと同等です。さっさと止めればよいものを
まだ現役で使っているというのは、このPS/55のハードウ
ェア(厳密にはディスプレイアダプター(DA)という24ドッ
ト表示のビデオカード)でしか動作しないJDOSと呼ばれる
OSの上で動く3270エミュレーター(ホストコンピュータと
の接続用ソフト)のアプリケーションが、JDOSの表示で無
いとうまく動かなかったからです。Windows版の3270エミ
ュレーターも色々試したのですが、完全互換とはいかな
いようです。

今回の修理の件を最初に聞いた所では起動しないとの事
でした。蓋を開けると使われていたHDDはWDの340MBでし
た。電源を入れると確かに起動しませんでした。コマン
ドインタープリターが見つからないと表示されます。そ
れに加えて電源ファンのベアリングが擦れるような異音
もしていました。何せずっと電源が入れっぱなしで使わ
れていたマシンですから、稼動部品がぶっ壊れてもおか
しくないでしょう。

DOS/VではないJDOS 5.02Dは非常に癖のあるOSです。
キーボードは5576-001/002/003でないと起動できません。
DOS/Vで決まった5576-A01/B01ではダメな訳です。マシン
設置場所にキーボードを回収に行きました。

HDDは逝っているので新しいHDDを用意しないといけませ
ん。問題はどのHDDを使うか、です。確かに地下の倉庫に
は未開封のWD2850(850MB)が保守用に4つ残っています。
でもこの3年ぐらい触っていません。まともに動くか不明
でした。で、とりあえずQuantumの4.3GBを装着しました、
装着するとエラーコードが表示されるものの、BIOS画面
に行かず起動はします。

OSのインストールを開始して、最初は区画もOSに全部任
せました。一通りインストールを終わってHDDの容量を
見ると、何と区画は64MBしか確保されていませんでした。
OSがHDDの容量を誤認識したようです。今回はDOSベース
でホストコンピューターとの通信用に3270PCを導入する
だけなので、HDDの容量は64MBでも構わないのですが、
念のため、一度作成した区画を破棄し、再度手動で区画
を2045MBで作成しました。しかし今度は起動できません。
更に区画を1024MBでやっても同じでした。以前2GBクラス
でも同様なことがあったと記憶してます。どこらへんが
限界かはちょっと把握できていません。OSの入れたり消し
たりの繰り返しで疲れたので、実績のある850MBで作業を
終わることにしました。OSをインストールしたところで
昨日の作業は終了です。

ブーンといっていたファンは暖まると音がしなくなったようで
す。一応保守には入っているので、保守が打ちきりになる
前にパーツの交換を依頼しましょう。それ以降は在庫から
剥ぎ取る形でやるしかありませんね。

HDDを2台(Master/Slave)に繋いで予備のディスクを作っ
てしまおうと思ったのですが、設定変更に必要なリファ
レンスディスクが当初見つからず大慌てしました。これ
が無いとHDDの追加/減少どころか、拡張アダプターの変
更すらできなくなりますので。

5521で2GB以上クラスのHDDで起動できない現象はおそら
くはJDOSだけの現象であって欲しいと思います。DX4ク
ラスのモデルを今更活用するつもりはありませんが、
DOS/Vを使用すれば6GB級のHDDで起動できるかもしれま
せん。これは時間がある時にまた試してみるつもりです。

作業をしながらポイントとなる場面をデジカメに撮って
いたのですが、ThinkPadよりサイズがでかいので多少勝
手が違いました。さずがにジャンクの5560を買ってまで
の記録は撮るつもりはありませんが、PS/55に関しては
5551N/L、5530Lというモデルが残ってますので、その分
はWEBページを作成するつもりです。


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