冒険してくれと言いたいが
不定期コラム Vol.32
2000/05/19
日本の企業で今猛烈に進むグローバルスタンダード(実質はUS
STANDARD?)を先取りした形で、日本IBMでハイ・パフォーマン
ス・カルチャに違和感を持つ中高年層の士気低下といった問題
が表面化したという趣旨の記事が日経BIZ ITというWEBサイト
に出ています。
日本IBMの過激なグローバル化の成否
http://bizit.nikkeibp.co.jp/it/top/editor/backnum/2000/1h/20000517.html
物作り、商品現場の現場が萎縮してしまい、皆が前例主義、保身
に走っては、野心的な、市場開拓的なモデルが期待できなくなっ
てしまいます。ハイリスク、ハイリターンで成績をあげた人間と、
ローリスクながら少しでもよりリターンを稼いだ人間とどちらを評価
すべきか。なかなか難しい問題です。
ビジネスである限り、失敗もあります。信賞必罰は必要ですが
敗者復活も可能なルールで運用して欲しいものです。
外資系企業で米国に日本独自のものを説明する難しさはあると
思いますが、製品規格も米国で確実に売れるものだけでなく、
日本で売れると思われるものにも目配りして欲しいです。
堅くて安心感があるけど惹きつけられるものがない、といった
最近のTPの一般的な評価を打破するには、時には冒険も必要です。
意欲的な作戦の足を引っ張らない、ある程度、長い目で見た評価
が必要だと思います。
確実に売れるものだけを出す、利益を出すために経費をけちって
サポート体制の手抜き等を行うのであれば、短期の収益は稼げて
も、長期的には低落傾向が続くでしょう。
必ずしも販売実績として顕著にあがらないかもしれませんが、長
期的にユーザーのブランドへの忠誠心を維持するという観点から
B5ノート(できればA5サイズ)のラインナップの維持、新型機の
投入を期待するものです。単に売れ行きだけで判断されることが
無いよう、総合的に判断する体制になっていればいいですが。
同じサラリーマンとして、首をかけてまで、ぜひ、とは、ちょっ
と言いにくいものがあります。
過去の成功とは言いがたいもの、例えばParmTop PC110,ChipCard等
もありましたが、営業的に失敗したTP220はサブノートという分野
を開きました。その後のTP230Csといい、従来のIBMは市場開拓的な
製品を生み出してきました。
カメラ、iモードと考慮しないといけない要素も色々ありますが、
こういったギミックではなくて、軽さ、大きさ、タフネスさ、バッ
テリーの寿命といった、基本的なノートPCのスペックの良さでユー
ザーを惹きつける新製品を切望しています。
ThinkPad Clubで紹介された
たのむ!つくってくれ
http://www.tanomi.com/metoo/
のコンピュータ分野でも
チャンドラ3が上位に来ています。
商売的にチャンドラがどうだったのかは判りませんが
別にTPでなくても構いません。私もチャンドラI,IIの
ユーザーでしたし。スライドパッドさえなければ多少の
ひ弱さも我慢します。なんとかならんもんですかねぇ。