ThinkPad 220に関するメモ


ThinkPad 220の仕様、概要等をまとめたページです。
※大昔の記事をベースにブラッシュアップしたものです(07/12/08)

A5サブノート市場の開拓者。しかも乾電池駆動。
黒塗りで目立たないけどマグネシウム採用はこちらが元祖。
個人ユーザーのThinkPad信仰はここから始まった。



Model 2432-SJ8 ※国内専用モデル  
ChipSet      
CPU 386SL-16 ※換装不可 ※Auto/Max切替スイッチ有り
RAM 2- 6MB Max 10 空ソケット 1 機種専用SIMM
L2 なし      
LCD 7.7"CFLバックライト付STN半透過型 MONO 解像度 VGA
VIDEO Video Chip 不明   VRAM 256KB
外部 VGA  Option なし
HDD 80MB 固定式 E-IDE未対応 12.7mm 要分解,難易度 高
CD/DVD CD無し   外付FDD ※5xx/6xx系流用可
Pointing
Device
TrackBall    
PC Card 16bit type 2×1 ※上下反転して使用
音源 音源 無し  
拡張性 USB なし IEEE1394 なし IrDA なし
通信 Modem なし Bluetooth なし
BB 有線LAN なし 無線LAN なし    
サイズ W226×D166×H32 A5File 1.0kg
電源 12W 100V 乾電池(単3×6) ※乾電池で8h駆動,AC特殊
Battery NiCd
※Option(RIOS製品)
持続時間 7h ※標準ではBatteryなし
発売 価格 248K 発売   1993/05 OS  IBM DOS5/V
注記 ※IBMマルチステーション5550発売10周年記念モデル 


概要 サブノートのジャンルを開拓した記念碑的なマシン
です。単3乾電池x6で駆動するというのも画期的
でした。中古での入手の場合、機種専用メモリーの
入手性、E-IDE未対応を考えると本格的に使うの
は大変だと思われます。インターネットではLinux等
で使用している情報はありますので、それなりに
情報を収集できれば、それはそれで面白いマシン
かもしれません。
系譜 VHSテープ大の試作機「モノリス」をベースに開発され、
マンパワーで携帯できるサブノートパソコンの市場を
創造しました。商売的には期待したほどでありません
が、TP230Csのブレイクに始まる個人向け市場での
IBM黄金期の布石となりました。いきなり登場した
ため、前身となるようなモデルはありません。後継が
カラー化してパワーアップしたTP230Csです。
RIOSが関わっている点で
5499と言えなくもないですかね?
あれはパソコンではありませんが
CPU Intelの386SLというCPUです。386SXよりノート向けに
省電力機能が優れたCPUですが、386SXと違ってIBM
486SLC等への改造はできません。数値演算プロセッサ
は搭載できません。
25MHzへのクロックアップ情報が
Webサイトにあります。要電子工作
L2 なし  
Memory 機種専用のSIMMによる拡張になります。増設メモリは
純正では4MB、サードパーティ製品では8MBのものが
ありました。現在でも入手できるかは不明ですが、少な
くとも純正パーツは取り扱い終了のようです。
HDD HDDは80MBのものでした。12.5mm厚のもののよう
です。固定式なので換装する場合はPCを分解しない
といけません。ただしE-IDEには対応していないので
換装する場合は500MB以下のHDDを中古等で探すか
特殊なBIOS騙しツールを使うといった策が必要です。
詳しくはHDD換装レポートを参照してください。
※参考
携帯PC HDD換装の部屋
ThinkPad 2xx Series
Video 7.7"STN MONO液晶ディスプレイでした。VRAMは
256KBですので、外部ディスプレイに繋いでも640x
480x16色というVGAそのものになります。ビデオ
チップに関する情報は特にありません。
Audio 音源は未搭載です。  
PC
Card
Type2x1のPC Cardスロットがあります。通常とは
上下さかさま(裏返して)装着します。XJACKと呼ば
れたモデムカードがベストセラーになったのもこの
マシンの頃です。
 
入力
Device
当時はまだFnキーはありませんでした。
ポインティングデバイスとしてTrackBallが
搭載されていました。キーピッチ15mm,
キーストローク1.5mm。
Utility 国内モデルということもあり、米IBMのFTPサイトにも
何もありません。日本IBMに関しても同様です。
(参考)
Lenovo ノートブック サポート ダウンロード・ファイル - Japan
 
BIOS BIOS UPDATEは特にはありません。1993年という
発売時期からしてBIOS UPDATEには対応していな
いと思われます。
 
Special
Model
特に設定はされていません。当初5550発売十周年
記念という事で、TP220自体が5550台限定のスペシ
ャル品でした。
増産したら需要が一巡して
売れなかったそうです。
Option 限定品だったのか今からではちょっと判らないのです
が、IBMマークの入った海苔巻きケースと俗称される
今で言うボディスーツのようなものも存在しました。
TP220ソフトカバー ID#66G8229 \9,000
OS 標準はIBM DOS5.0/Vですし、基本的にはDOSマシンです。
標準のHDDの容量ではWIN31でも厳しい面がありました。
メモリも最大で10MBと言うことから、使えるOSはかなり限定
されてしまいます。昔の軽いLinuxでの使用例がありました。
メモリもサードパーティ製品が
秋葉原の一部の店であった
だけで入手難でした。
AC 標準装備は機種専用の12Wのもので、Plug形状は丸型の
ピン無しです。メーカーからは入手不可能なようです。
ID#66G2346 FRU P/N66G2291
(参考) 私の作成したAC関係の資料
手持ちのIBMのポータブルCD(型番不明)の
ものが流用できた実績があります。
写真は実物を捜索中。コンセントが
収納式です。ケーブルの断線例が
多かったようです。
※互換性については下記参照
ACアダプター ※ThinkPad Love
Battery 基本的には乾電池駆動で単3乾電池x6で動作しました。
当時どのメーカーの乾電池が一番長持ちするか等も
話題になりました。NiCdバッテリーはIBMではなくて
RIOS SYSTEMから発売されていました。
ID#66G2349 乾電池ホルダー(2432-S) (単3×6) \3,400
ID#66G3912 (RIOS SYSTEM)
         Ni-Cdバッテリーチャージャーキット \14,800
 ID#66G3950  同    Ni-Cdバッテリーパック \10,000
 ID#66G3951  同    急速充電器        \14,800


RIOSのバッテリー
サスペンド時しか充電できません。
FDD TP220 外部ディスケット・ドライブ(2432-S) 66G2347 \30,000 
FDDは標準で装備されています。
ケーブルと一体で運用するのであれば、他のサブノートや
TP560といったモデルのものでも使えるようです。
FDDについて ※ThinkPad Love

FDDの写真は実物を捜索中
中古 NiCdバッテリーの寿命はよく知りませんが、既に6年以上も
前のモデルです。E-IDEに未対応でメモリーも専用品が必要
ということから、珍しいものを、という方以外には向きません。
ACアダプターが専用というのもマイナス材料です。トラックボ
ールのボタンの故障が多かったようです。
ソリッドなデザイン・メタル
素材のカチッとした質感は
個人的には好みですが
実用にはならないでしょう。
Catalog IBMのホームページで検索できるTP220の資料は
ありません。(参考)WEB製品カタログ(bato作成)
 
Manual IBMのマニュアル類の販売を行っているInfoCreateで
SY88-3019-00   ThinkPad 2432S 保守マニュアル
その他ユーザーズガイド等の入手が有償で可能でした
 InfoCreate:IT情報ショップ
 
Link 私の ThinkPad コレクション
PONTAさんのThink Pad Love
My favorite, ThinkPad
ThinkPad 220
ThinkPad 220は快調だ!
ThinkPad 220 - Wikipedia
ThinkPad220 2432-SJ8
mobile PC の履歴
Shishamo's TP220 ROOM
リヌクッち養育記 ThinkPad220編
http://www2.osk.3web.ne.jp/~shishamo/tp220.html
ThinkPad 220 (※分解手順等)
携帯PC HDD換装の部屋 ThinkPad 2xx Series
HSS70's web site, home of my favorite, ThinkPad.
Hider’s Home Page
ThnkPad 220 わたしのための携帯型パソコン
秋月の -ΔV 超急速充電キットと自動停止放電キット
古い記録を探す場合は
”ThinkPad 220”以外に
TP220でググるのもいいかも。
昔は通信速度が遅かったので
当サイトでも"ThinkPad"よりも
専ら"TP"を利用していたし
その他 限定販売募集開始と同時にFAXがひっきりなしだった、
マニア層からの引き合い殺到で増産したら売れなかった
当時マグネシムのボディを作るのに苦労した、等々
色々な逸話があります。
この後のモデルはTP535Xまで代を重ねる毎に大きく
なっていきましたので、個人的にはこのサイズが原点
だと思います。PDAとの線引きが微妙ですけど。
単一乾電池数個をテープで
グルグルまとめてACコネクタを
付けた爆弾電池、その他、太陽
電池の実験を載せていたPC WAVE
という雑誌があって・・・遠い目w
個人的
関わり
最初に自費で買ったサブノートです。PS/PLAZA若松で
買った箱のまま新幹線で帰省しました。博多まで当時の
NIFTYのログ整理に没頭したため乾電池の残骸が山の
ように積み上がりました。ACアダプターも見つからず
乾電池ホルダーも散逸しているため、電源投入が
できませんが未だに大事に保管しています。
さすがに法人としては購入
できませんでした。モバイル
用途が無かったし、EXCEL
が実用になる速度でもあり
ませんでしたから、NIFTYの
ログ整理用でした




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