2000/11/08作成 2000/11/11 Update
【更新個所】
画像が無い場合は
http://isweb41.infoseek.co.jp/computer/kuextu/700/760_h.htm
TP760SeriesのHDD換装
を参照してください
【関連リンク】
TP760C/CD/L/LD TP760E/ED/EL TP760XD/XL,765D
HDD換装レポート コラムのHDD関係
DiskManager2000の使い方
TP760シリーズは普通の使い方ではHDDは8GB未満が無難です。
市販のHDDでは6.4GBまでのHDDになります。BIOSだましを使えば
大容量のHDDが使えると思いますが、実際にOSを入れてセットアッ
プしていませんので自己リスクでどうぞ。TP760用のディスクパック
は純正以外にもセレスコーポレーションの出しているサードパーティ
製品がありますが、いずれも高価です。安く済ますのであれば、標準
のディスクパックの中身を入れ替えするのがベターです。別の記事で
ジャンクのTP360/75x用ディスクパックをTP760で使うヒントも収録し
ていますので、そちらも参照してください。なお発売時期によってディ
スクパックの厚さが違います。初期のTP760C/CD/L/LDのものでは
17mm厚のものは装着できません。
*TP760SeriesにはTP760C/CD/L/LD/E/ED/EL/XD/XL,765Dを
想定しています。
TP760シリーズには色々なモデルがありますが、基本的なデザインは
同じなので、HDDの取り出し方も同じだと思います。側面前方のレバー
を奥に押しやってキーボードを跳ね上げ、上図では右にある赤い色のデ
ィスクパックを取り出して中を換装します。上図はTP760Lです。
ディスクパックを取り出す場合は取っ手をつかんで引っ張り起こします。
ディスクパックを上からみたところです。
シールをめくってネジを露出させます。
円印の個所のネジを外します。ネジを外すと裏側のワッシャー
が落ちます(手前)ので、無くさないよう注意してください。
先の薄いマイナスドライバー等で、側面の噛み合わせを
解いていきます。ネジ留めはされていません。
HDD本体を下側のケースから起こしたところです。この状態では
HDDはピンにコネクタ、腹部にディスクパックの上部カバーがラベ
ルでくっついた状態になっています。
下側のケース(上)と、上側のカバーがついたままの
HDD(下)です。HDDの下にあるのは、IBM 810MB等
書かれたラベルです。ここでは少し剥がしていますの
で、マントのように広がった形でHDDの下敷きになって
います。
まぎらわしいですが、右上は別のHDDです。HDD本体は
銅箔テープでカバーに固定されています(円印の個所))。
HDDの腹の部分が黒いのは黒い紙が載っているためです。
角度を変えてみた図です。
HDDはラベルだけでなく、銅箔テープでもケースにくっついて
いますので、それらを剥がします。ピンと反対側でもコの字形
の噛み合わせでケースに固定されていますので、ラベル、テー
プを剥がして少しピンよりにHDDをずらして、ピンと反対側の金
具を外します。これが成功すれば、HDDとピンを繋ぐコネクタ部
分だけになります。
コネクタを新しいHDDに付け替えます。これで折り返し点です。コネ
クタは正しく装着してある場合は、HDDの表を向けた状態で、ピンが
手前に有るとすると、下が広い台形型のコネクタが一番手前にくる
はずです。
実は一番苦労するのがこの辺です。下で出ている背部の噛み合わ
せに合わせつつ、コネクタ部も噛み合わせにテクニックがいます。後
で装着方法の画像を考えますが、斜めにして一気にはめました。
ポイントは上側カバーの突き出ている金属部分をいかにL字型に
綺麗に出すか、です。この金具がHDDの先についているコネクタの
部分と、ケースの下側の出っ張りに挟まる形で装着するのが結構
面倒でした。
下側のケースに収納しているところです。
完了した後をお腹側から見た図です。コネクタは下側を
向いています。この図は両サイドの噛み合わせがベコベコ
しないよう押さえつけているところです。
TP760シリーズのディスクパックは、今回分解方法を撮るのに
使ったTP760Lの810MBのものと、TP760XL/765Dで使われた
2.1GB、TP765Dの3GBのものとはコネクタ部のデザインが多少
違います。上が2GB、下が810MBです。コネクタ部のネジ穴部と
ディスクカバーの金属部分の出っ張り、ケースの下側の出っ張り
が正しくなっているか、の確認に使ってください。金属部分は正し
く付いていればL字型になります。間違えると無理な角度でネジ
留めされることになります。
角度を変えてみた図です。コネクタ部の上側(シールをめくった下)の比較です。右の
2GBでは材質が白っぽい柔らかいものが露出しています。左ではケースの上側は
金属でしたが、右ではプラスチックに変更され、先端部が従来露出していたネジと
ネジの間に補強するかのように出てきています(先端の黒色の部分)。この部分は
斜めにカットされています。後で説明するMaster/Slaveの問題もこういうディスク
パックの世代変化が関係するかもしれません。
手前(左)側が新しい厚みのあるタイプです。ポイントは古い方では
ネジを保護するラベル先端をめくった時に白っぽい材質のものに
なっているのに対して、新しいものでは斜めにカットされた黒いプラ
スチックのものになっているという点です。
新旧ディスクパックのサイズの比較です。奥のが810MB、手前が2GBです。
手前の方が厚みが増しています。厚い方では17mm厚も装着できるようですが
薄い方では12.5mm止まりです。
背部です。厚さも違います。またディスクパックを組み立てる時の
背部の金属部の噛み合わせの状態の確認に使ってください。
上の状態をひっくり返してみたところです。これも組立後の照合に
使ってください。ケースの下側のネジ受けの上に金属部分が来て、
それからHDDに挿しているネジ受け部、2GBではケースの上側の
出っ張りがかぶさるという風になります。この画像ではそれを逆様に
見ている訳です。
先端裏側のクローズアップです。
ジャンパの話
TP760のHDDは基本的には最近のIBMと同じMaster/Slaveの
組み合わせなので、装着しても認識されない、あるいは、174
というエラーメッセージは出ないと思います。今回の作業で使っ
たTP760LのHDDはMasterがOpenとなるDSOA-20810が使わ
れていました。万が一174が出るのであれば、コネクタの向きが
違っていないか、あるいは、旧型のHDDなのかを確認してください。
しかし、ThinkPad Clubでは過去にTP760ELで日立のHDDが使え
ないケースにピン折りで対処したケースが報告されていますので
やってみないと判らないかもしれません。
HDDのピンの旧タイプのものはIBM DBOA/DPRA/DHAAといった
タイプです。新しいジャンパ設定はDSOA以降です。
HDDに関しては内ネジ、外ネジというのもあり、DSOAが内ネジの
最終版、DMCAから外ネジとなっています。TP760用ディスクパック
は両サイドではネジを使っていませんので、こちらの方での問題は
ありません。
ピンを折る場合はMaster/Slaveの端2列、もしくは、端から一つ
飛ばした列を折ってください。折らない場合は、ケーブルのコネクタ
側を破壊してください。
111111111111 11
111111111111 11 となっている場合に
111111111111 00 01
111111111111 00 もしくは01 (0はピンを折った位置)
としてください。
上の画像で円で囲んだ端の2列のピンです。
おまけ
以下は「おまけ」です。
TP760シリーズにはかつてマイクロテックという会社から
互換ディスクパックケースが出ていました。自分でHDDを
買って、中に組み込んで使うためのものです。上2つ(同じ
ものです)がマイクロテックのディスクパックケースです。
下左がTP760用、下右は大きさを比較するために並べた
TP360/75x用です。
裏から見た図です。TP360/75x用のものが多少横幅が
大きいことが判ります。
左がTP760用、右がTP360/75x用です。高さも違います。
基本的には流用不可です。
マイクロテックのケースをバラしたところです。手前が下側、
真中が上蓋、奥が組んでいる形です。
HDDの装着図です。Master/Slaveの位置までコネクタが来て
おらず、ジャンパでMaster/Slaveを設定します。
ケースにはめるところです。
現在ではマイクロテックの同種の製品は製造、販売とも終了して
います。昔のT-ZONEにはこの手の怪しいパーツがよく置いてあり
ましたが、最近はまじめになってしまったのが残念です。