IBM大和事業所見学会(4)

不定期コラム Vol.213
2001/02/25作成

 前編(その3へ)

お待ちかねの質疑応答編です。

Q:今後のサブノートでマイクロDIMMタイプのものを採用
 する予定はありますか
A:カードのサイズは小さいが載っている大きさは同じと
 いうもの。価格も現在とそう変わらない。(メモリにつ
 いては)将来はどの機種でもどれでも使いまわしができ
 るようにしたい。マイクロDIMMは規格的には出てきた
 ばかり。今のところ評価検討段階だが正式に(採用を)
 決めている訳ではない。


Q:PC110クラスについて継続的にノウハウの蓄積はされて
 いるのか
A:テーブルには載っかっているが出荷にはなっていない。


Q:サブノートにおける高解像度(=XGA)化が他社に比べて
 遅れたが、解像度決定の指針は
A:技術的には(もっと早く)可能だったが、トータルな意味
 での使い勝手を重視。アクセスビリティ、使い易さを考
 えてスクリーンマグニファイア(ワンタッチのSVGA表示
 切換)をつけて10.4XGAを出した。今後の指針については
 明言できない。15"であればUXGA、1600x1200、14"では
 SXGA+(1400x1050)まで来ている。高解像度以外にも、も
 っと明るいもの、あるいは広視野角のものとか様々な要
 素から検討している。


Q:ビジネスと家庭向けと分けるのは体制は(今後も)続くの
 か。何故かと言うと(iシリーズの)色が気になっているため。
A:体制は変わらないが色はちょっとは変わるかもしれない


Q:ADSLやルーターの普及で家庭向けでもイーサネットの
 標準搭載を
A:今後は両方に。iシリーズは(Mini PCI等で)選べるように。


Q:TrackPointはどんな素子で動いているのか
A:(機構設定の部署の人間からの説明)
    __ 2mm
    | | ←(赤ポッチ)
  Parmrest Shape

 (原理は)圧力(検知)、ストレインゲージ(=歪ゲージ)。

 アイデアはIBMのリサーチの中にあった。TrackPointの開発
 は耐久性、使い易さ、強度設計、コスト等の点で実現できる
 かどうか判らないままという見切り発車的なところがあった。
 PowerBookでAppleが巨大なトラックボールを搭載したため
 それに負けない操作性ということで開発された。
  
 TP600まではスティックの四方に貼られた歪ゲージで四方向
 に抵抗を検出。押したという圧力を検知して専用マイコンの
 ファームウェアで方向、時間、加速度を計算している。最近
 のモデルはベースのプレート部に埋め込まれている。こちら
 の方が品質のバラツキが少なく生産工程も楽といったメリッ
 トがある。ファームウェアの内容は日々改善されている。な
 おIBMのコーポレートカラーは赤、青、緑だが、そのうち2色
 はトラックポイントの赤、センターボタンの青に使われてい
 る。緑もどこかに、という話もある。こういうのにこだわる
 会社でもある。


Q:薄型化でキーボードが以前に比べるとタッチがチャチ
 になっているのでは。X20ではPCカードのスロットの上
 だとかが判る。昔と比べると均一ではない感じ。タッ
 チから押しきった後の強度が落ちたように感じる。
A:質問の後半部分に「鋭いですね」と感想。過去のモデ
 ルの中ではTP600のキーボードは一番良い。フィードバ
 ック、剛性がある。しかし厚さ、重さに犠牲を強いた。
 (この頃と)キーボードのフィーリングに対する考え方
 は変わってきている。キーボードのストロークは0〜3
 mm弱を狙って作っている。キーボードについては(下記
 のグラフの)3点を押さえてみている。
       /        /
   /\/  →  /\ /
 /       /     
    2.73       3.30
 (左と右では右の方が横に伸びています)
 
 (この後、X20のEnterキーの音がペチャペチャするという
 指摘があり、X20を取り出して音を聞く。)
 Enterキーだけ音が違うのはキーを叩いているときの
 フィーリング、リズムに影響するのでチェックして欲しい
 という意見に対しては、音の評価はしているとの事。
 (音というより音質の評価が必要なのかもしれない)
 キーボードの評価が高いThinkPadではキーボードを頻繁に
 叩くヘビーユーザーが多いので、打鍵のリズムにも配慮
 して欲しいとの意見あり。また、キーボードの下の剛性が
 不足している。一枚鉄板を敷くだけで違うとの意見も。
 これに対しては重くなるとの指摘があった。最終的には
 次のモデルでは変わるかも、という含みがあったような。
 (個人的には打鍵官能テストというか、長文を打つ人間に
 リズミカルに打てるかどうかの評価テストが必要なように
 感じる。波に乗っているのに、途中でところどころ、ヘチ
 ャと入るのでは気がそがれる場合もあるかもね、と思う
 ので。もっともドライアイ対策であまり熱中して打鍵し
 ない方が無難というのもあるけど...)
 

Q:最高出力の56Wといった数字の根拠。
A:(付属する)ACアダプターの最大出力の数字。56Wというの
 であれば、いかに使ったとしても56Wまでという意味。
 56Wの場合、いっても45-50Wぐらい。これはPC CARDスロッ
 トやUSB(への給電)も想定している数字。超えそうな場合
 は72WのACアダプターをつけている。


Q:聞き漏らし。回答からすると、業界に誇るようなスペック
 のマシンを、とでも?。iモードとも聞こえたので電話機と
 の融合を想定したコンパクトなマシン、iモード対応PC110
 の話だったのかも。
A:(業界最高の数字を競うより伝統的な良さを重視してトー
 タルな性能で勝負するような事を言っていた。)
 電卓のキーボードを使えば薄くすることは可能だし、専用
 の特殊なパーツを使うことでも業界最高の数字を出すこと
 は可能だが、(そんなことはせずに)総合的な機能の中で考
 えるとの事。PC110に関しては、検討のテーブルには載って
 いるが具体的な計画には至っていないとのこと。


Q:HDDでDARA-12GBのものが6GBとして装着されてくる
 事があるがどういう技術でやっているのか
A:HDDのマイクロコードで行っている。クリッピング
 という技術。パーツの供給は(使われているパーツ
 が新しいものに切り替わった時には在庫を)新しい
 ものでやっていくというのはIBMだけなく他のメー
 カーでも行っている。ローレベルフォーマットでも
 残りの領域を使用することは無理。


Q:DBCAのHDDで故障の話を多く聞くが、何か問題があっ
 たのか。
A:社外秘。問題がある場合はサービス、営業に連絡して
 欲しい。製造上のスペックは満たしている。


Q:Linuxを新人に研修させるそうですが、推奨のディス
 トリビューションなどはありますか
A:一部マスコミ報道は事実と違う。入社前の新人に事前
 にパソコンを配布するような事はない。しかしLinux
 には力を入れている。新人研修にもLinuxは導入して
 いる。特定のディストリビューションの推奨などは
 ない。


Q:今後Linuxのプリインストールの予定は。
 ThinkPadのLinuxプリインストールの需用は少ないと
 思う。必要なユーザーが自分で導入している。したが
 って出すつもりはない。特定のディストリビューショ
 ンを推奨する予定はない。ただ、互換性の検証はして
 いる。日本語版ではRedHat、Turbo、カルデラ等4種類
 の互換性をテストしている。なるべく多くの互換性を
 テストする。デバイスドライバも例えばTP600のACPの
 ドライバを先日公開したように整えていく。


Q:米IBMのようなディスカッション・フォーラムを
 設ける予定は無いか。
A:予定は無い。
 近いものとしてはClub IBMのフォーラム、
 e-テクニカルスポット経由のeメールのサポート等は
 現在やっている。

  
Q:液晶パネルは複数のベンダーを使っているようだが
 メーカー間で色温度が違う。個人で一台しか買わない
 場合は気づかないかもしれないが、企業で複数台並
 べてみるとデザイン系(のアプリケーション)で見た
 場合に判る。
A:試作段階で合わせられるものは合わすように努力は
 している。サプライ屋さん同士で違うのは今のところ
 仕方が無い。(問題がある場合は一度メーカーに戻し
 てもらってパネルを交換するしか手が無い)。


Q:DVD-Rの搭載の予定は
A:まだ先。デバイス屋さんでもまだ未発表だし。


Q:240の後継はいつ
A:検討中のようなニュアンス(メモ判別不可のため)


Q:TPi1200やX20でのACアダプターのからの異音が
 ThinkPad CLUBで見かけるがテストはしているのか
A:音響の試験はしている。開発段階以外での生産段階
 でのサンプリング(に対するテスト)も行っている。
 工場では工場のやり方でしているはず。



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