FINAL DATA

不定期コラム Vol.175
2000/12/07更新

ThinkPad Clubのさろんで書いた内容の詳報です。

デスクトップ(IBM PC300PL Slim 6871)がフリーズし、再起動
しても画面が出ないというので見にいきました。確かに起動
しないので、WIN95の起動ディスクでスキャンディスクを実行
してみました。いつもの調子で全部修復(F)を選択していくと
ほとんどのディレクトリが消えてしまいました。どうもFATが
らみの障害で、ディレクトリやファイルのエントリーが消えて
しまったようです。なかば呆然という状態でした。ユーザーに
は全部消えた事と0.01%の可能性を試す旨を通告して作業を
開始しました。これが16:00の事です。だいたい厄介なトラブ
ルは残業に響いてくる時間帯にやってくるものです。やれやれ。

まずは代替機(6871のWIN98機)をつくりました。リカバリーか
ら始め、FAT32化、アプリケーションのインストールやWindows
Updateが済んだのが19:00頃です。

で、ケースを開け、CD-ROMの代りに件のHDDを2nd IDEに接続
しました。一縷の希望を託して富士通が販売しているファイナル
データ(FINAL DATA)をインストールしました。起動してD:を選択し
て調査が始まりました。6GBの領域で大体20分かかるようです。
その間に夜食を買いに行きました。戻ってくると先頭の一文字が
判らないものや仮の名前(#67987ってな感じです)がズラッと表
示されていました。てっきり復活できたと思って(例によってマニュ
アルを読んでなかったので)Escで抜けるとD:は空っぽです。それ
でファイル等が見つけただけで実際にはHDDに書きこまれていな
いことが判りました。で、また調査のやり直しで20分待ちです。

調査結果で見つかった全てのファイル/ディレクトリを選択して
「復元」をかけました。見つけたファイルはどうも別媒体に書きこ
んだ方が無難(上書きしてしまうと消してしまいそうなので)そう
なので、1台目のHDDの拡張区画(E:)上に復元させました。

ある程度は自動的に進んでいったのですが、やはりバラバラに
なっているファイルの復元には時間がかかるようで一向に進み
ません。この時点で全自動は諦め、手動で必要なフォルダ、フ
ァイルだけを復元させることにしました。

このやり方では時間がかかるバラバラのファイルは復元を諦め
ました。My Documentsやメールソフトのフォルダ、お気に入り、
デスクトップ、Cookies等をさっさと復元させました。

復元したファイルではやはり無傷という訳にはいかず、例えば
メールソフトはちゃんと動かなかったりしたので、送受信ボッ
クス以外のプログラムを上書きしたりの作業を行いました。

作業を終了した後、勘違いで戻し忘れたファイルを再度検索し
たりもあり、最終的に作業を終了(NortonのWinDoctorを実施)
したのが12:00。マシンを設置場所に戻してディスクの最適化
をかけて退社したのが12:30でした。画面には最適化が終了
していたら再起動して使ってね、というメモを貼ってですが。

翌日はさすがに昼から出社しました。で、順調にいったかとい
うと、メールソフトの使用中にフリーズが一回あり、再起動を
するとHDDが見つからないという画面が出たそうです。

また外れのHDDなのかもしれませんが、その後は順調に動
いています。とりあえずOSをWIN98にしたので、USBのMOで
現時点でのバックアップを取ることにします。

今回の騒動で感心したのはFINAL DATAの強力さです。DOS
時代のNorton UtilitiesのUndeleteでも同様の事が多少はで
きたと思いますが、Diskの中をバイナリーエディターでファイル
を手動ではともかく自動的に探すことはできませんした。WIN95
以降ではこの機能は無くなったようですし、素人が簡単に使え
るようなものでもありませんした。ファイルが全て消えてしまう
故障は過去にも数回出くわしています。一部コンピュータウイ
ルスが原因と思われるケースもありますが。こういう時にこの
ソフトが有効打になりそうです。

実売価格は秋葉原のLAOXで12500円でした。これはWIN95/
98用のスタンダード版でした。最近のWindows2000/MEの
NTFS等に対応しているバージョンもあるようですが、業務用
には必須ですね。


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