サポートの話
不定期コラム Vol.161
2000/11/04更新
前回サポートの件についてちょっと触れましたが、もう少し考えて
みました。
以前、PC710関係で日立のサイトからドライバーをダウンロード
した話は書いたと思いますが、探すのには結構苦労しました。一
つにはOEMだったので、どれが該当機種か判らなかったというのは
あるのですが、使い勝手が良い方ではないでしょう。
製品がある程度妥協できても、サポートとかWEBサイト、ユーザー
間の情報量とかを総合的に考えると、日立にはまだ食指が伸びな
いですねぇ。堅い商売ばかりをしているとIBMにも個人的には魅力
はなくなるところなのですが、X20を出したから当面は及第点です。
ビジネスでのお付き合いとはまた別の観点です。ビジネスの場合
は、やはり自分が楽に仕事をできるように考えますので、オンリー
IBMですね。少なくともノートは。デスクトップはDELL、富士通以
外なら考えなくもないです。
IBMが一部のサポートで有料化を打ち出した事に対しての不満の声
もThinkPad Clubとかであります。私はIBMに相談した事が皆無なの
で判りませんが、そんなの有ったの、といった感じでしょうか。
メーカーのサポートを信用していない、あるいは、必要とされる
ような多種多様な使い方ではなく、専らMSオフィスとIEのローダー
である、といった事も一因です。でも大昔から自助努力でやって
きたし、メーカーに聞いて解決するなら、という気があります。
最近ではTPi1200の音が鳴らなくなるという問題ですね。WDMがらみ
のようで、他社の機種でも起きているようですが、ドライバかBIOS
の更新、あるいはOSのパッチ等が出てくるまでは我慢しかないでし
ょう。業務用では音は必ずしも不可欠でなないので実害はないので
すが、家庭用で大問題なのでしょう。ということで、私は最近はTPi
1200シリーズを推薦する事を止めています。でも、できるだけ早く
解決してくれるといいのに、という気持ちですね。デザイン自体は
気にいっているマシンなので。できればハードの無償保証期間(1年
かな?)ではなくて無償相談可能期間内(6ヶ月)での解決を希望しま
すね。ThinkPadの評判のためにも。
無償相談期間が切れてから新しいOSが出て、それへの相談は有料
か、と聞かれた場合は、どうしようもない、と答えるしかないです。
買ってから新製品が出てくるのと一緒です。私としては新しいOSは
しばらく様子を見るというスタンスで望んでいることもあり、新し
いのが出たからと言って、すぐに買ったりはしません。
何と言うか、最近のユーザー気質は自分で試行錯誤するというのは
せずに結果だけ求めてくるような感じもあって、なんだかなぁ、と
いう感じです。メーカーのサポートがそんなに万能なの、という気
はします。ただ、文句を言わなければ改善されないというのは事実
なのですが。
Yahooの掲示板にしろ、ISIZEにしろ、過去の履歴の積み重ねを検索
するには不向きですし、評判が上がって質問が増えれば見る気も失
せます。その場限りの即答を求められ、回答をする側が擦りへって
いくのは知の使い捨てと言える現象ではあにでしょうか。今のイン
ターネット時代にDOS/V初期のNIFTYのような連帯感、相互扶助を求
めるのは無理なんでしょう。図体は大きくなったののの、どこまで
も空虚な空間が広がっている、という感じです。
メーカーもサポートには底無し沼にはまりこんだような感があるの
かもしれません。判る人間相手のサポートと、初めてPCを使うよう
な人間へのサポートでは手間、コスト、とも雲泥の差でしょう。PC
市場も伸びていくにはこういう人間にまで浸透していかないといけ
ません。何回か受講すれば、というIT受講券(バウチャー)でカバー
しきれるような代物ではないでしょう。
でも、教えられるより、自分から知りたい、判るようになりたい、
と思ってもらえなければ、
あるいは、
PCを知らないとリストラされる、生きていけない、と思わせなけ
れば先に進めないのも事実でしょうね。
誰がどうやってサポートし、そのコストは誰が負担するのかは
判りませんが。
IT受講のための施設を作る、というところにだけ、予算をつける
ようなことにならなきゃいいが、と心配はしています。小中学校
にPCを設置する件でも、継続的なメンテナンス、バージョンアップ
は誰がやって、その予算はちゃんと取っているのか心配になります。
パソコンは設置すればそれで済むというようなものではありません。
アンチウイルス対策のための定期的なアップデートもしないといけ
ませんし。本当に政治屋、官僚は判っているのでしょうかね?
ITが哀締にならないよう祈るばかりです。
最後は愚痴になってしまいましたかね?