ThinkPad 770Eの復旧

不定期コラム Vol.156
2000/10/26更新

月曜の夕方から火曜の朝にかけて泊まり込みでTP600E
→TP600Xx2,TP77EとTPi1464のセットアップをしていま
した。時間が無かったので、TP600XはTP600EのHDDを外
してSecond Disk Adaptor経由でデータの転送をしまし
た。やっかいだったのはTP770Eでした。

以前に設置してあった場所から回収したTP770EにIE5や
アンチウイルスソフトのアップデートを行い、一応し
あがった段階でNorton System Works2000によるディス
クの最適化を行いました。すると、終了直後からHDDが
挙動不審になってしまいました。DiskDoctor(ScanDisk)
でも異常はありませんが、動作が著しく鈍くなってい
ます。ディスクパックを取り出してベアドライブを触っ
てみると、相当の高温になっていました。ディスクの
故障を疑い、手持ちのIBM製9.5mm厚のDARA 6GBに換装
する事にしました。一つには同時期に入れた他のモデル
でもHDDの障害が増えているので、早めに交換する事で
無用のトラブルを防ぎたかったからです。元々のHDDは
FAT16でC:,D:,E:となっていました。FAT16のままであれ
ば問題無かったのかもしれません。ただ、同型モデルで
HDDの調子が悪くて回収したものがありますので、潮時
なのかもしれません。

最初はTP600のSecond Disk Adaptorを使って、新しい
HDDをC:、古いHDDをD:として、DriveImageでディスク
COPYをかけるつもりでした。しかしTP770Eに使われて
いるHDDは厚さが17mm〜19mmもあるのでTP600に内蔵で
きません。

次の手として、こういう時のために用意してあるPC300
PL 6892の2nd IDEのMasterに3.5"<->2.5"変換アダプタ
ー経由で接続して、DriveImageでディスクイメージを
作成して新しいHDDにそのイメージを書き戻す事を計画
しました。しかし、これも失敗でした。TP770のHDDを
繋ぐとDriveImageはディスク不良と判断して作業がで
きませんでした。C:から起動してディスクのチェック
をしても全く問題は無いにもかかわらずです。どうも
TP600とPC300PLのディスクに関する扱い方(ジオメトリ
ー)が違うためにうまくいかないのだと判断しました。

仕方なく面倒な作戦に移りました。
まずは、PC300PLの3.5"HDDの論理ドライブに770EのHDD
の内容を全て転送ソフトで転送しました。本当は一度
TP770Eに戻して、仮想メモリを使わない設定にしてお
いた方が良かったのですが、今回は省略しています。
転送に使うMaxlink for Windowsは不可視属性のファイ
ルも転送しているので、安直にできてしまいますが、
手動で複写するのであれば、色々なオプションが必要
になることでしょう。

次に、TP600の本体にTP770E用の新しいHDDを装着して
区画を作成し、システムを転送します。基本区画を
Activeにし、起動するように設定します。

TP600からHDDを取りだします。転送が終わったHDDをPC
300PLから外し、TP600で作成したHDDを装着し電源を投
入します。3.5"のE:に複写した旧HDDの中身を同様に新
しいHDD(=D:)に転送します。

転送終了後、TP770Eのディスクパックに装着します。標
準の物と厚さがかなり違いますが、特に問題なく固定で
きました。

電源を投入すると、うわべ上は問題無いように起動しま
す。Norton Anti Virusが何かのファイルが見つからな
いと警告するので、これは再インストールで直します。
デスクトップ上のブリーフケースが壊れているので、こ
れは削除し、新たに新規ブリーフケースを作成します。
それ以外は多分問題は無いのではないでしょうか。

今後のことを考え、バックアップイメージの作成にかか
ります。新しく作ったHDDをPC300PLに接続してDriveImage
を起動すると、やはり先ほどと同じくディスクの不良と
表示されます。ここでTP600とHDDの管理方法が違うのだ
と思いました。仕方なくTP600に別の新しいHDDを装着し
区画を設定し、その後にTP770E用の新しいHDDをSecond
Disk Adaptorに装着し、DriveImageでディスクイメージ
を作成しました。イメージからの復元もうまくいきまし
た。

以上の作業を他のマシンのセットアップと並行して行い
ながら実行しました。結果、朝までかかったというのが
現実です。やってみてダメなら別の方法を考えて突破す
るので、最初は時間がどこまでかかるかは判りません。
こういう特殊な作業環境に理解が無い会社側にはちょっ
とねぇ、という感じではあるのですが。最初から正しい
手順が判っていればここまで苦労しません。

まぁディスクパックの中身を最初からDARAに代えてWIN
98をクリーンインストールした方が良かったのかもしれ
ません。Mwaveも搭載していませんし、既に作ったHDDが
無かったらやっていたかもしれません。これも時間があ
れば再度トライする可能性はあります。WIN98をインスト
ールしなかったのは、クリーンインストールの場合に確
実にAPM仕様でインストールできる方法が確認できなかっ
たからです。やってみてダメなら、という手法は朝まで
にマシンを仕上げるという制約でできませんでした。IBM
のホームページも大分調べたのですが、判りませんでし
た。あと、調べるのはBIOSのUPDATEの説明あたりでしょ
うか。APMで設定するためのSETUPに付けるオプションが
あるのかどうか、が当面の関心事です。

バッテリーが消耗してしまったのが3台はあります。今から
頼んでまだ入手できるのかはわかりませんが、一応特約
店に問い合わせてみるつもりです。IBMがやってなくても
保守在庫で特約店が持っている可能性もありますから。
ただ、バッテリーを外した状態でも側面に穴が空いている
だけで、しっかりとしたボディのせいか、実用上は問題あり
ません。なまじ死んだバッテリーを装着しているとLEDが
点滅する方が目障りです。テープで接点を塞げないかも
やってみましたが、TP770Eのバッテリーでは難しいようです。

マザーが死んでしまったのも一台あります。今時PentiumII
-266MHzを高い金を出して修理する必要があるかどうかは
迷うところです。ただ、しっかりしたボディと14.1"という画面
は棄てがたいものがあります。IBMに見積もりを出させて、
今後のことを考えたいと思います。

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