PC710 6870-JHx

不定期コラム Vol.134
2000/09/14更新

Windows95が不安定という事で、マシンをPC300PL Slimに
換えた後、しばらく放置していたPC710 6870-JH1をWIN98
SE化してエントリーユーザーのところに設置しようと、
ここ一両日格闘していました。

PC710というモデルはGreenPCの流れを汲む液晶一体型
モデルでずっと使われてきたモデル名です。しかし、
6870-JHxはディスプレイが別になったマイクロタワー
モデルです。日立FLORAのOEM製品で、デバイスドライバ
を見るとFDDのドライバにFLORAの文字が見えます。
発売は1998年10月です。その後、CPUを強化した後継
モデルも有ったようですが、私の会社には入っていません。

CPUはSLOT1仕様のPentiumII-333で、コンパクトなケー
スに中身がぎっしりといったマシンでした。後にPC300
PL Slimという同サイズのモデルが出てくるまでの繋ぎ
的な存在でした。外見の特徴は空気穴をふさがないため
の背が低い足がついてくる事です。

日本IBMで入手できるPC710 JH1のドライバ類は下記の通りです。

99/01/21付
PC 710 6870-JH1/JH2
ATi RAGE 拡張ディスプレイ・ドライバー Windows95/98用 V5.20-B26N 3枚組
ftp://ftp.ibm.co.jp/pub/pccsvc/ibmpc/k7kt01wj/

99/04/12付
PC 710(6870-JH1/JH2) Intel EtherExpress PRO/100B
PCI Adapter Ver 2.01 ドライバー・ディスケット2枚組 Windows95/98/NT4
ftp://ftp.ibm.co.jp/pub/pccsvc/ibmpc/qa7t09w6/

WIN98SEでは、LAN CARDは標準で認識しますが、ビデオとAUDIO
のドライバが必要になります。ビデオは上記の日本IBMのURL
から入手できます。今回はドライバの事前の情報収集をして
いなかったので、手持ちのものを総動員しています。

ビデオは秋葉原でバルクで売られていたATIのAGP用のExpert98
のCD-ROMを使いました。なお、WIN95で動いていたプリインスト
ールモデルではAGPがシステムデバイスに無かったように感じま
した。見間違えかもしれませんが。

AUDIOドライバは苦労しました。WIN95モデルが動いているのを
見てCrystal Sound Fusionというのがあるのを確認して、手持
ちのCrystalのドライバを片っ端からFDDに突っ込みましたが、
PC300PL 6862のものでは動作しません。WEBでSound Fusionで
検索してFMVのドライバとかもダウンロードしましたが、ドラ
イバが見つかりません、で、はねられます。

何回か入れたり出したりする内にCRD4235-8というのが要求さ
れるようになったので、CRD4235で検索してNetFinity3500の
名前がヒットしたので、NF3500のNT用ドライバを米IBMから
ダウンロードしていたものをFDDに突っ込むと一部が認識され
ました。MIDI I/Fやジョイステックなどです。しかし、PCI
Multimedeia Deviceはダメで、タスクバーにスピーカーの
マークが表示されません。

そこで、思いきってケースを開けるとCS4610というチップが
見えました。ここのデバイス一覧でCS4610を調べるとTP600E
がCS4239/4610というAUDIOチップを搭載しています。やった、
と思いつつTP600Eのドライバを入れると、PCI Multimedeaの
方はうまくいきますが、CRD4235の方がダメです。おかしい、
と思いつつ、NF3500のディスクをFDDに入れてセットアップ
しました。で、最終的には!マークはデバイスマネージャー
から消えました。しかし、やはりタスクバーにスピーカーの
表示は無く、コントロールパネルでサウンドを鳴らすと、デ
バイスが使用中との表示が出て音が鳴らせません。これが
一昨日の夜までの話です。

昨日夕方になってからPC710をインターネットに接続して
Windows UpdateやVirusデータのUpdateを行いました。その
後、諦めてBIOS設定(起動時にCtrl+Alt+Escで呼び出します)
で無効にしていたInternal Audio Chipを有効にしました。
MSNサーチで日立のホームページを探してFLORA 330のドラ
イバを調べました。

幾つかダウンロードして試した結果、
FLORA 310DL5/330DC5/350DM8/370TS2用サウンドドライバで
動作しました。同じFLORA330でもモデルが違うとうまく動作
しない事がありますので、チップ等が微妙に違うようです。
310DL3/330DC3/350DM9用では起動時に*.CPIが見つからない
等、幾つかエラーメッセージが表示されてうまくいきません
でした。

ドライバを導入した後、CONFIG.SYSの
DEVICE=C:\WINDOWS\CWDINIT.EXE /Aの項を無効にする
必要があります。これはダウンロードしたファイルを
実行するとできるInst.txtに記載されています。

後でFLORAの過去の製品カタログを調べると
PC710 6870JH1はFLORA 330 DC5と同等のようです。
http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/OSD/pc/old/330_9704.htm
後継のDC6との違いはディスプレイのデジタルI/Fの有無のようです。


うまく動作したAUDIOドライバは下記のものです。
http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/OSD/pc/drv_3.htm
のNo.280 46102830.EXE 1999/11/24 3,144k FLORA300シリーズ
Windows 98 Second Edition用サウンドドライバアップデート

音源は搭載しているものの、スピーカーを内蔵していない
ため、音は聞こえません。単にタスクバーにスピーカーの
表示をさせるためだけにえらく回り道をしました。正直言
って、BIOSで無効にしたままでも良かったのですが、一度
やりだすと見極めがつくまで落ち着きません。しょうがな
い性向ですが、どうも制御できません。困ったもんです。

日立ではBIOS UPDATEが出ているかもしれませんが、日本
IBMでは特にありません。OEM製品とは言え、一度製品と
して供給したのであれば、ドライバ、BIOS類もきちんと
供給してこその日本IBMだと思いますが、ThinkPadとIBM
PCとでは相当サービスの質の差が感じられます。まぁユー
ザーとしても自衛するだけですけどね。せっかくのコンパ
クトなケースなので、動くうちは有効利用するつもりです。

マシンに付属していたであろうドライバ類の収録された
CD-ROMが見当たらなかったため、相当の労力を使いました。
もう少し周りを片付けないといけませんね。


IBM PC710 6870-JH1/JH2 (1998/10)
 製品カタログ 
  http://www.ibm.co.jp/pc/desktop/pc7108a/pc7108aa.html
 システムカタログ
  http://www.ibm.co.jp/pc/home/pdf/pc7108a.pdf

IBM PC710 SlimTower 6870-JH3/JH6 (1999/02)
 製品カタログ
  http://www.ibm.co.jp/pc/desktop/pc71092/pc71092a.html
 システムガイド
  http://www.ibm.co.jp/pc/home/pdf/pc71092.pdf

IBM パーソナルコンピューティング[IBM PC製品カタログ]
  http://www.ibm.co.jp/pc/home/c_desk.html


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