TrackPoint開発ヒストリー(和訳版)


ThinkPadの象徴である黒いキーボードと真っ赤なポッチ。
「乳首」というのは蔑称なのかは置いといて
「これ」があるからThinkPadから離れられないという中毒者、
熱烈なThinkPad 信者を生み出す「力の源」、
TrackPointの起源についてのページです。
漏れは中毒から解放されましたが・・・w


※昔のコラムの再録+αです。


鍵人 kenjin
発明 -- TrackPoint --
http://www.geocities.jp/kenjin_keyboard/ThinkPad02.htm
TrackPointの話
http://www.geocities.jp/kenjin_keyboard/trackpoint.htm
※そこで紹介されている晴撮雨鍵というページは、このサイトの昔のコラムIndexです
ポインティング・スティック - Wikipedia
Lenovo イノベーション ThinkVantageデザイン TrackPoint - Japan
ノートPC 裏 技術情報 前編:日本IBM ThinkPad
トラックポイントとは - はてなダイアリー
Lenovo製周辺機器 [ThinkPlus トラックポイント・キャップ・コレクション]
YouTube - Trackpoint
Laptop PC with TrackPoint - digitalbox
junsanの日記(出張所) [VISTA,UAC] 「管理者として実行」とTrackPoint
Lenovo ノートブック ダウンロード・ファイル - Japan
トラックポイント関連
IBM -年代別にみる歴史- 1990年代〜 [ThinkPadシリーズ] - Japan
Portatif et processeur IBM PS-2 L40SX
http://stephetbernadette.spaces.live.com/blog/cns!6679D80C70FBD70!696.entry
拡大画像は こちら
EB 1-99- PRODUCT DEVELOPMENT The development of the IBM ThinkPad, Part I
http://www.petergolden.com/Articles/ThinkPad-1(EB-PAG).htm




以下は2001/11/24作成にしたものです
晴晴撮雨の475,476,477、3つのコラムを統合して収録しています


たまにはThinkPadネタを。

昔のThinkPad Clubで
(http://www.thinkpad-club.com/annex/c-board.cgi?cmd=one;file=338.msg;id=)
  元祖TrackPoint
  PS/2 L40SXのオプションとして用意されたトラックボール兼マウス
というのがThinkPad ClubのAnnexに登録されていました。

今だとPortatif et processeur IBM PS-2 L40SX
画像は こちら

当時の500系会議室(13)での一連のTrackPointの話の過程で出てきた
EB 1/99- PRODUCT DEVELOPMENT: The development of the IBM ... ...
of the company's history. ... Yet the TrackPoint is the result ...
manipulate the mouse. Cannavino disliked ... by the IBM development team ...
Yamato--the trackball. He got ... 209.67.253.150/eb-mag/issues/1999/9901/0199pad.asp
- 41k - キャッシュ - 関連ページ

GoogleのキャッシュをExciteの翻訳ツールをベースに意訳した
ものです。英語の成績はあまり良くありませんので、間違いはご勘弁を。
本来は書籍だったのでしょうか。

※2007.12/19現在 オリジナルが見られます
EB 1-99- PRODUCT DEVELOPMENT The development of the IBM ThinkPad, Part I
http://www.petergolden.com/Articles/ThinkPad-1(EB-PAG).htm


―― Ted Selker TrackPointの進歩

 TrackPoint(キーボードに埋め込まれていた、下部まで赤色の(消しゴム一体型)
 の鉛筆の後ろ側のようなもの)がThinkPadの製品ラインの特徴とすぐに判ります。
 今日、TrackPointはIBMブランドのシンボルです。ThinkPadの広告で、IBMは「i」
 の上に明るい赤いドットを置きます。また、そのTrackPointは、そのノートの起動
 時の画面に同じドットを出します。しかし、TrackPointは企業革新を金に変える
 錬金術に関するレッスンで幾つかのストレスを感じながら、タフで諦めずにいた
 1人のIBMの科学者と彼の支持者達の8年の成果です。

 1984年に、Ted Selkerはコンピューターのユーザがキーボードからマウスへ彼の手を
 移すために3/4秒要し、元に戻るために更に3/4秒かかる事を示した研究を読みました。
 Selkerは、ゼロックス・パロアルト研究センター(PARC)の研究者でした。彼は、それ
 らの手を移動させないで済むマウスができたならば、時間と問題を省けるだろうと
 思いました。Selkerはデスクトップ・キーボード上の「G」と「H」の間に突出する
 ポインティングスティックとボトムエッジ(手前の縦面)に2つのクリックボタンを配
 したモデルを作りました、底端へセットされたボタンをクリックします。不運にも
 Selkerは他の任務を持ってたので、彼はそのモデルを棚に上げました。

3年後に、SelkerはIBMの科学者として働いており、彼の同僚、Joseph Rutledge、数学
 者にプロトタイプを見せました。Selkerの回想:「彼はそれを気にいってました。それ
 で私たちはそれに取りかかりました。私たちが最初に学習し、かつ、最も悲しいものは
 100年間の研究が、スティックはポインティングに適さないという事でした。その後、
 指圧力コントロールがスクリーンのまわりのポインターを移動させる非能率的な方法
 であることを自分の研究が実証した時、私たちは、もっと落胆しました。」

 次の4年以上をかけてSelkerとRutledgeはカーソルの動きをゆっくりとし、スティック
 の動きの堅さを抑えた場合、人々がそれを正確に快適に使用できたことと判ったので
 使い物になるプロトタイプを造りました。

 「私は、ポインティングスティック(指し示す杖)が明白な考えであると思いました」と
 Selkerが言います。「マウスを扱わずに、更に20%以上も編集する時間を入手できます。
 私は、それをIBM、および会議と展示会で案内し始めました。多くの人々はそれを嫌い
 ました。私はJohn Cox(IBM Fellow *IBMの超お偉いさん)のように、何人かの支持者を
 見つけました。ジョンは発作にかかりました。彼の同僚のうちの数人が病院で彼を訪
 れて、彼は何かがほしいかどうか尋ねた時、Johnは言いました、「私にTed Selkerの
 キーボードの1つを手に入れてくれ。」"

 SelkerとRutledgeが面した重要な問題は、セレクトリック・タイプライターの時期以来
 ずっとIBMがそのキーボードで名声があり、ポインティングスティックはこの崇敬され
 た遺産の完全性を破壊する(*神聖不可侵なものに手をつけるという意味で)という事で
 した。加えて、SelkerとRutledgeは、製品管理者が発明を有効なものにする力があっ
 た1人だということをすぐに悟りました。しかし、製品管理者もまた危険に反対する傾
 向がありました--市場でテストされていない装備を承認するのに乗り気でありません。

 Selkerは直接のこの現象を観察しました。彼は直ちに製品管理者へキーボードを運び
 この一つ上の段階に上がる梯子を管理する幹部への新しいデバイスのデモンストレー
 ションをした事を覚えています。「凄いでしょう?。私たちが作っても良いですか?」。
 "その通り"。製品管理者は返答しました。「私がPおよびL(*製造物責任、あるいは
 損益計算(Profits and Loss)でしょうか)の責任を負わない限り。」

 Selkerの状況は特別なものではありませんでした。IBMの科学者の多くの発明は
 研究所(ラボ)から逃れられませんでした。それらの特許は取られました。そして
 それらは有用性が無い、あるいは市場性が無いと考えられて、ファイリング・キャ
 ビネットと箱の中で放置されました。

 IBMのXファイル?

 Selkerについて幸運にも、Jim Cannavinoは、無視された技術に何年も魅了されました。
 その時に、CannavinoはIBMのパソコン(Personal System)・グループのゼネラルマネー
 ジャーでした。そして週末には有用な製品の覆いを取ることが期待できる古びたファ
 イルを眺めたものでした。

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 「IBMの科学者は光り輝きます、しかし、成功する製品に必ずしも必要では
 ありません。それは常識と市場に通ずる才覚を必要とします。Jim Cannavino
 がそれでした。」―― Kathy Vieth

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 彼がポインティングスティックについて読んだ時、Cannavinoは彼が何かを見つけたと
 考えました。彼はマウスを操作する十分な余裕がある場所をノートパソコンの平らな
 場所にどのようにして設えるかについて長く関心を持ちました。Cannavinoは、IBM大和
 事業所の開発チームによって使用される当座の解決策を嫌っていました。―― トラッ
 クボール。彼は自分自身にSelkerとRutledgeの作業の成果であるプロトタイプのうち
 の1つを取って来て、彼のデスクトップ・コンピュータにそれを差し込み、それをテス
 トしました。その後、彼はSelkerに電話をかけて言いました、「Ted、これは凄い。私
 たちはなぜそれを使っていないのだ?。」

 「彼ら(*プロダクトマネージャー等)がさせないでしょう」とSelkerは言いました。
 「何を考えている、Ted。」Cannavinoは返答しました。「私が「彼ら」だ。"

 Selkerは電話によって興奮しました。「ジムには、彼のもとで働く約100,000人がいた」
 とSelkerは言います。しかし、Cannavinoの支援さえ、ポインティングスティックが製
 品になるだろうということを保証しませんでした。それでSelkerとRutledgeは自分たち
 のポインティンングスティックの研究を科学雑誌で公表しました。

 「その後、私たちは、あらゆる犠牲を払いながら(皆の屍を乗り越えて)プレス・リリー
 スを行いました」とSelkerが言います。「BusinessWeek誌が取り上げて、それにより
 社外に広まったため、IBMの役員が注意を払いました。」

 その間に、Selkerのキャンペーンと平行して、Hardyは、新しいノート用のポイン
 ティングスティックを擁護していました。また、彼のグループは会社の世界中の15の
 デザインセンターを監督したので、彼らは日本IBMにコンセプトを押し込む立場にあ
 りました。

 「さらに、Bob Corrigan(この人はPCカンバニーのトップだった)にそれを見せました。
 」とHardyは言います。「Bobは、それが素晴らしいと考えて、したがって、Richard
 Sapperもそうでした。私たちは、実際、ポインティングスティックのコンパクトという
 特徴を必要としました、しかし、さらに重要なことには、それの使用はブランドイメー
 ジを構築し、高度に競争率の高い市場でIBMの製品を(他社の製品に対し)差別化
 することができるでしょう。」

 これらのすべての努力の結果、ポインティングスティックは日本でテストする事と
 なりました。しかしノートパソコンのプロダクトマネージャー、Ikeda Toshiyuki
 の承認という最後のハードルがあるのは明白でした。

 「私はTrackPointの第1のプロトタイプを見ました。また、それがトラック
 ボールと同等のものではなかった。」と、現在ではIBMのOEMシステム開発
 の管理者であるIkedaは回想します。「私は真新しい考えには気乗り薄で
 した。しかし、その時、テスターがトラックボールがアップルによって
 使用されるとコメントしました。またトラックボールが私たちの競争者の
 コンピューター(=アップル)をテスターに思い出させました。それで私は
 異なる何かを持たなければならないことを知っていました。よって私は決
 定しました。Ted Selkerは、2、3か月の間に最高の仕事を行いました。私
 たちは、異なるタイプのパーツを求めて日本の日曜大工用品店を走り回り
 ました。」

 SelkerとRutledgeにとって、彼らの発明が製品へ載るために変わって
 いくことは極めて満足が行くものでした。「それが私に教えたことは、
 会社には、自己の科学者を「自分の発明のために」企業家にする刺激的
 なプログラムがあるべきだ、ということです。」とSelkerは言います。
斬新さの赤いバッジ

 TrackPointに行なわれた1つの最終変更は、Sapperによって示唆されました。
 SelkerとRutledgeのポインティングスティックの先端は黒(黒いThinkPadの
 キーボードの中で失われた色)でした。Sapperは、「それを歌わせてくださ
 い」と言いました。また、先端は赤に変更されました。それによってアボッ
 トとコステロのどちらが一番かを競う(*=有名な喜劇役者でそんな事を競っ
 ても無意味という意味と思います)というような「企業の愚行」をもたらす
 のですが。
 Hardyは説明します:「IBMはその製品で赤くなりうるただ一つのものは
 汎用大型コンピュータ(メインフレーム)では巨大なスイッチとなる
 緊急電源スイッチという尊重される基準を持っていた。小さなTrackPoint
 の先端を同じ標準に照らすのは不合理な事だった。しかし、そのときの
 IBMの状況では、私たちは、赤いドットでは話が通らないと知っていま
 した。したがって、私たちはそれをわずかに和らげて、それをマゼンタ
 (赤色アニリン染料)と呼びました。」

 すぐ後にデザイナーのYamazakiは、IBMの規格の責任者の呼び出しを
 受けました。彼はこれらの小さな赤い部品が生産されたかを知りたがって
 いました。Yamazakiは「それは赤くありません。マゼンタです。」と言いました。
 責任者は「違う」と返答しました。「それらは赤い。」。2人は交互に言い合い
 議論に決着を付けるためにHardyに電話をかけました。

 「それは赤ではありません。マゼンタ(紫紅色のアニリン染料)です。」
 ハーディは規格の責任者(それは赤色の存在論についての取り止めの
 無い哲学的な討論に結びついた)に保証しました。それをマゼンタと
 呼んだとしても赤を許可を許可していないと、依然として責任者は立場
 を崩しませんでした。

 Hardyはより高いレベル(上級の管理とのそのような重要でない議論の
 継続に、責任者が尻込みしていると確信していたので)に議論を持っ
 ていくことを提案しました。このようにして、それは展開しました。
 (ポインティングシティックの)先端はマゼンタとして引き続き分類
 されました。またその後数年間に、個々の新しいThinkPadの投入で
 最後に明るく赤いブランドのシンボルになるまで、ゴムのキャップの
 色は増していきました。

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 Peter Goldenはニューズウィーク紙とデトロイト・フリー・プレス紙
 への寄稿家でした。pagolden@earthlink.netで彼にemailしてください。
 Electoronic Businessは、この記事におけるDebi DellとJ.Gerry Purdy
 博士の広範な援助を感謝したい。Debi Dell(この人は17年間IBMで働いて
 いる)は現在、IBMのモバイルとワイヤレスサービスの課金の面の全米を
 担当する有能なマネージャーです。Gerry Purdy博士はマウンテンビュー
 のモバイル・インサイト社の産業アナリスト兼経営者です。DellとPurdy
 はThinkPadについての最近完成した本(*)の著者です。

   *Thinkpad A Different Shade of Blueのことだと思われます。

  Mobile Insights
 ThinkPad: A Different Shade of Blue - Building a Successful IBM Brand
 reveals the exclusive inside story of the most well-known mobile brand
 in the computer business today
 http://www.mobileinsights.com/press/pr19991019.html ※リンク切れ

 Thinkpad A Different Shade of Blue
 
  Thinkpad : A Different Shade of Blue
  by Deborah A. Dell, J. Gerry Purdy, Debbie Dell (Preface)
  See More Details
http://hallinternet.com/net_history_trends/538.shtml
TrackPointに関するストーリーは
 Cannavinoが徹底的に短縮化したスケジュールの遵守を
 余儀なくされてSapperと日本IBMのチームは新しいノートの研究を
 続けていました。だから、彼らはThinkPadを(他社製品と)差別化
 する鍵となる技術のうちの1つがIBMの研究所の中で使われること
 なく放置されているなんて思いもしませんでした。

  という文に続けて始まっています。その前にはThinkPadの登場に
  関するストーリーがありました。CannavinoやHardyに関する説明は
  今回翻訳した個所より前にあります。時間があれば訳すかもしれま
  せんが、興味がある方はGoogleのキャッシュを見てください。このス
  トーリーは基本的にはCannavinoの動きがテーマーになっているよう
  です。それにしてもこういう文章がキャッシュに残っているGoogleって...




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