ThinkPad 310/E,315D/ED (All about ThinkPad の準備稿)
既に入手難の{All about ThinkPad 1991-1998」ですが、私の担当した
個所について引用します。HDDの中の準備稿からですので、実際に
掲載された内容とは違う場合もあります。また、内容も当時の
ままですので、リンク先や内容が現時点とは違っている可能性
があります。悪しからず。 (2002/01/01)
※当時はインターネットはまだ主流でなく、情報交換や原稿作成は
NIFTYのパティオ(会員制掲示板)で行われました。
←ThinkPad 315D
ThinkPad 31xのページが長いので、All about ThinkPadの準備稿は
この機種については独立したページとしました。
2002/01/01作成
○All about ThinkPad 1991-1998に書いた準備原稿の抜粋 |
仕様 310 2600-30J P5-133 16- 64(128) 1.08 - 11.3"TFT SVGA W95 315D 2600-7KJ P5-133 32- 64(128) 1.08 10 11.3"TFT SVGA W95 -(70J) 7KJのサブモデル番号(本体表記の番号) 310E 2600-E0J MMX150 32- 64(128) 2.1 - 11.3"TFT SVGA W95 -F0J MMX166 32- 64(128) 2.1 - 12.1"TFT SVGA W95 -(FDJ) MMX166 64- 64(128) 2.1 - 12.1"TFT SVGA W95 315ED 2600-DZJ MMX166 32- 64(128) 2.1 20 12.1"TFT SVGA W95 -(D0J) DZJのサブモデル番号(本体表記の番号) MEMORY 0MB 内蔵 310 2600-30J CPU P5-133 L2 256K chipset ALi Aladdin-III RAM 16- 64MB(Max 128MB) 空1 144pin EDO DIMM VIDEO 11.3"TFT SVGA C&T65550 65K表示 VRAM 1MB HDD 1.08GB パック式 CD-ROM 無 TrackPoint3 PC Card TI PCI-1131 CardBus/ZVport対応 TypeIIIx1/IIx2 音源 SB Pro互換(YMF715) USB 無 IrDA 無 Modem 無 W298xD227xH49 A4 3kg 45W/6W 100-240V NiMH 3.5h 価格 290K 発売 1997/06 国内専用 OS WIN95 310E 2600-E0J CPU MMX150 L2 256K chipset ALi Aladdin-III RAM 32-64MB(Max 128MB) 空1 144pin EDO DIMM VIDEO 11.3"TFT SVGA C&T65550 65K表示 VRAM 1MB HDD 2.1GB パック式 CD-ROM 無 TrackPoint3 PC Card TI PCI-1131 CardBus/ZVport対応 TypeIIIx1/IIx2 音源 SB Pro互換(YAMAHA YMF715) USB 無 IrDA 無 Modem W298xD227xH50 A4 3kg 45W/6W 100-240V NiMH 3h 価格 308K 発売 1998/02 国内専用 OS WIN95 2600-F0J CPU MMX166 L2 256K chipset ALi Aladdin-III RAM 32-64MB(Max 128MB) 空1 144pin EDO DIMM VIDEO 12.1"TFT SVGA C&T65550 65K表示 VRAM 1MB HDD 2.1GB パック式 CD-ROM 無 TrackPoint3 PC Card TI PCI-1131 CardBus/ZVport対応 TypeIIIx1/IIx2 音源 SB Pro互換(YMF715) USB 無 IrDA 無 Modem W298xD227xH50 A4 3kg 45W/6W 100-240V NiMH 2.8h 価格 278K 発売 1998/04 国内専用 OS WIN95 2600-FDJ 2600-F0Jに追加発売(98/08)のメモリーキットモデル 価格 208K 標準が64MB、空スロットが0になる以外の仕様は同一 *TP310E EtherJetモデル(D&M製品)EtherJet 10Base-T+32MB MEMORY 315D 2600-7KJ CPU P5-133 L2 256K chipset ALi Aladdin-III MM RAM 32-64MB(Max 128MB) 空1 144pin EDO DIMM Model VIDEO 11.3"TFT SVGA C&T65550 65K表示 VRAM 1MB HDD 1.08GB パック式 CD-ROM 10x 外付FDD TrackPoint3 PC Card TI PCI-1131 CardBus/ZVport対応 TypeIIIx1/IIx2 音源SBPro互換(YMF715)USB無 IrDA無 Modem TDK336Card付属 W298xD227xH49 A4 3.2kg 45W/6W 100-240V NiMH 3.5h 価格(299K) 発売 1997/06 国内専用 OS WIN95 2600-70J 2600-7KJのサブモデル番号(本体表記の番号) 本体はMEMORY 標準 0MB 内蔵 (空ソケット2つ) 315ED 2600-DZJ CPU MMX166 L2 256K chipset ALi Aladdin-III MM RAM 32-64MB(Max 128MB) 空1 144pin EDO DIMM Model VIDEO 12.1"TFT SVGA C&T65550 65K表示 VRAM 1MB HDD 2.1GB パック式 CD-ROM 20x 外付FDD TrackPoint3 PC Card TI PCI-1131 CardBus/ZVport対応 TypeIIIx1/IIx2 音源SBPro互換(YAMAHA YMF715)USB無 IrDA無 Modem TDK56KCard付属 W298xD227xH50 A4 3.2kg 45W/6W 100-240V NiMH 2.8h 価格(299K) 発売 1998/02 国内専用 OS WIN95 2600-D0J DZJのサブモデル番号(本体表記の番号) 本体はMEMORY 標準 0MB 内蔵 (空ソケット2つ) |
SUB:310/315リライト原稿 ------------------------------ ThinkPad 310 (2600-30J) ThinkPad 315D (2600-7KJ)* *本体にはサブ・モデル番号の2600-70Jと表示されています。 日本アイ・ビー・エムによるサブ・モデル番号についての説明はありませんが、 保守の際に参照するとパンフレットに記載されていますので、メモリや周辺機器と キットになった製品におけるパソコン本体のモデルを表す番号のようです。 ThinkPad 310(以下、310と記す)は、1997年6月に発表されました。1996年10月のThinkP ad 365E/EDの販売終了後、久しぶりのローエンドモデルです。 CPUには256KBの外部キャッシュ付のPentium 133MHzを搭載しています。液晶ディスプレイは SVGA(800×600)対応の11.3インチTFTです。メモリは標準で16MBを搭載し、最大で64MBまで 拡張可能です。ZV(Zoomed Video)ポート対応のPCカードスロット(下段)や、Sound Blaster Pro 互換の音源にステレオスピーカーを装備するなど、従来のローエンドクラスでは考えら れないほど充実しています。ただし、キー配置が従来のThinkPadとは異なっています。 キー配置が変更されたのはコストダウンのためだと思われます。はじめてThinkPadにふれる人 ならそう深刻な問題ではないかもしれませんが、筆者のような前のThinkPadから使っている 企業ユーザーとしては残念な変更です。また、赤外線通信もサポートされていません。 1997年6月、ThinkPad 310より少し遅れてThinkPad 315D(以下、315と記す)が発表されま した。個人向け市場では、IBMのサブノート以外のノートパソコンの競争力が弱かった点を反 省して投入されたマルチメディアモデルです。 基本デザインはThinkPad 310と同じですが、10倍速CD-ROMドライブが内蔵されているため、 ディスケット・ドライブは外付けになっています。メモリはThinkPad 310より増強され、標準で 32MBになりました。また、ダイヤルアップでのインターネットの利用を考慮したTDKのPCカード 型モデム(データ33.6Kbps/FAX14.4Kbps。本体のみで、TDKの市販製品に付属するソフトは ついていません)の付属や、標準添付される音声認識ソフト「IBM Voice Type Dictation」でも 使える「Andrea Head set」という外付けマイクロフォン/イヤフォンも同梱されています。 添付ソフトも盛りだくさんで、プリインストール分も含めて60種類にのぼります。個人向けが 主眼のマシンですが、SOHO(スモールオフィス/ホームオフィス:家庭や小規模な事業所) でも、これ1台あれば十分対処できるマシンです。 ThinkPad 310/315Dともに国内専用モデルで、ハードウェア国際保証は適用されません。 Table ThinkPad 310/315Dのモデル(315Dは下側) *表は省略 |
○ThinkPad最速のPentium 133MHz 310/315と普及機の価格帯で入手できるPentium 133MHz搭載モデル(ThinkPad 365X/XD 、560など)とをベンチマークソフトを使って比較してみました。その結果(下表参照) 、310/315のほうが速いことがわかりました。ただし、同じく普及価格帯マシンである、 ThinkPad 535のPentium 133MHzモデルは手元になかったので、計測できませんでした。 WinTach Ver1.2 [800×600×32K] MODEL CPU OS W.P. CAD/Draw S.S Paint OverAll ------------------------------------------------------------------------------ ThinkPad 310 2600-30J Pentium 133 W95 62.37 226.43 56.68 93.37 109.71 ThinkPad 560 2640-30J Pentium 133 W95 30.18 150.43 25.06 55.62 65.32 ThinkPad 365XD 2625-1J9 Pentium 133 W95 47.18 170.75 50.43 83.00 87.84 |
○Windows95専用モデル Windows95のOSR2が導入されていますが、FAT32ではありません。稼働OSはWindows95の みのサポートとなっており、マニュアル付属の紙にはDOS/Windows 3.1では一部動かない ソフトがあるかもしれないと書かれています。 |
○脱着式のハードディスク ハードディスク(HDD)は12.7mm厚のIBM DMCA-21080です。HDDパックはベアドライブを アルミのカバーで上下からはさんでいるタイプです。カバーの穴は片側4つずつ開いています。 従来からの規格のネジ穴間が38mmのHDDも新規格の76mmのHDDも固定可能です。 標準装備のDMCA-21080の穴の位置は従来タイプのものです。 このHDDパックは1080MBという容量をFAT16で使っていますので、クラスタサイズが32KBと なります。この点からいくと非効率な使われ方と言えます。バックアップや起動ディスクの作成 に慣れた方で、通信ソフトやメーラなどを使っていて大量のファイルを溜め込むような人は、 よりHDDを効率的に使うために区画の変更(再インストール)等を検討したほうがいいかも しれません。もちろん、初心者の方がそのまま使って特に不都合があるというものでもありません。 日本アイ・ビー・エムから発売されている2.1GBのハードディスク(ID#11J8643 130,000円)は 脱着式のHDDなので、これを購入して自分でHDDパックの中味と交換できれば、こちらの ほうが安上がりです。もちろん、HDDの交換については自分で責任がとれる人のみが行って ください。HDDパックの中身の換装は「改造」という事になり、メーカーの保証が受けられなく なるデメリットもあります。日本アイ・ビー・エム純正のHDDパックは価格は高くても保証込み となります。 |
○チップセットはAcer Aladdin 発売当初のThinkPad 310/315DのハードディスクコントローラにはAcer Laboratoriesの チップセットAladdin用のドライバが導入されていました。実際、Windows95の「デバイス マネージャ」で「ハードディスクコントローラ」を見ると、「AliバスマスタPCI to IDEコントローラ」 となっていました。 その後、パソコン通信等で「TPIDEP1.EXE:TP310/315D IDEドライバーV1.00」が配布 されています。付属のドキュメントを見ると、「ThinkPad 310/315D で、ハードディスクの 書き込みエラーが発生したりする場合があります。次の方法で、IDEドライバーの変更を おこなって下さい。」と書かれています。これを実行するとハードディスクコントローラの 設定が「スタンダードPCI IDEハードディスクコントローラ」に変更されます。 ちなみに、最近のThinkPad 310/315Dでは「Standard Dual PCI IDE Controller」に なっているので、上記のドライバを導入する必要はありません。もしインストールプロ グラムを実行すると、必要ないとはねられます。 ドライバの登録場所は、 パソコン通信のNIFTY SERVEではFIBMFEEL<未来電子環境研究所> DL7:日本IBM製品情報ライブラリ #514 TPIDEP1 .EXE TP310/315D IDEドライバー V1.00 です。 |
○型番が他と違う144ピンEDO DIMM DIMMの型番は「16MB ID#11J8636/32MB ID#11J8637」で、ThinkPad 365X/380 /535/560系共通の「16MB ID#36H1737/32MB ID#85G4162」とは違います。しかし 、外観は144ピン、3.3V、EDOです。ソケットは2つあり、ThinkPad 310では16MB EDO DIMMが1枚、ThinkPad 315Dには2枚装着されています。メモリの最大搭載量は64 MBですので、最大値にするのは標準のDIMMを抜いてから挿し直す必要があります。 筆者は、ThinkPad 365X用のアドテックの16MBタイプ、アイ・オー・データ機器のSDIM 646-32M(32MB)タイプ、の2種類の144ピンEDOのDIMMを310の空きソケットに装着 してみましたが、両方ともとりあえず動いています。おそらくThinkPad 365Xと共通の DIMMが使えるのではないかと思いますが、その動作を保証するものではありません。 他のDIMMの装着に挑戦されるのであれば、自分で自分の行為に責任のとれる方 だけが挑戦してください。サードパーティの中にはThinkPad 365X等と共通の型番の DIMMで動作を保証しているメーカーもあります。 |
○BIOSは電源投入時に[F2]キーを BIOSの設定(ThinkPad機能設定プログラム)をするときは、電源投入時にThinkPadの ロゴが表示されているときに[F2]キーを押せば呼び出すことができます(写真参照)。 Windows95上では「ノートブックマネージャー」というソフトで一部設定ができます。また [Fn]+[F6]キーを押したあとで[PgDn]キーを押せば、BIOSの情報をいつでも見る ことができます。 パソコン通信等でノートブック・マネージャーのUPGRADE版が配布されています。 パソコン通信のNIFTY SERVEではFIBMFEEL<未来電子環境研究所>のDL7: 日本IBM製品情報ライブラリ #543 I9N404.EXE TP 310/315D Win95 ノートブックです。 |
○ビデオ、サウンド ビデオチップにはChips & Technology社のC&T65550という64ビットのものが使われて おり、VRAMは1MBです。ディスプレイは、65,536色サポートの11.3インチTFT SVGAカラー 液晶です。オーディオ・サブ・システムはSound Blaster PRO互換ですが、他のThinkPadで よく使われているESS ES1688ではなくYAMAHA OPL-3-SAxサウンドシステムです。 「YSTATION32」というソフトが付属しています。 パソコン通信等でビデオ・ドライバのUPGRADE版とオーディオ・ドライバが配布されています。 パソコン通信のNIFTY SERVEではFIBMFEEL<未来電子環境研究所>のDL7:日本IBM 製品情報ライブラリ #542 TP 310/315D Win95 ディスプレー #541 I9A401.EXE TP 310/315D Win95 オーディオ ですが、#542のドライバは既に(OLD VERSION)という注記が付いています。新しいVERSIONの ドライバはまだ登録されていません。ダウンロードする際は最新のドライバをチェックしてください。 |
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− コラム 310/315のPCカードスロットを使う PCカードコントローラは、標準では「PCIC or compatible」となっています。Windows95の 「デバイスマネージャ」で「PCMCIソケット」を見ると、「TI PCI-1131 CardBus Controller」が 2つあって、どちらにも(!)マークがついています。つまり、デフォルトではCardBusは「Disabled」の 設定なので、ZVポート対応PCカードを使う場合はBIOSを起動して「Enable」に直す必要が あります/*?ZVポート対応PCカードを使う場合は、CardBusの設定を「Disabled」にしないと いけないのでしょうか? 本来別物だと思うのですが、違うでしょうか? *ただし、筆者はまだZVポート対応のPCカードを入手していないので、動作テストは行っていません。 DOS/Windows 3.1用16ビットアプリケーションでPCカードを使う場合はCardBusは「Disabled」 にします。ユーティリティはPhoenixカードマネージャーです。 「コントロールパネル」の「PCカード」のアイコンをクリックして表示される「PCカードのプロパティ」 では、スロットに入っているカードは上下反対に表示されます。つまり、下側のスロットがソケット1 として上側に表示されます。ZVカードは下段スロットのみでサポートされていますので、注意して ください。 なお、ユーザーズ・ガイドやシステムガイドにはZVポートとCardBusについて書かれていますが、 97/06月版のパンフレットにはCardBusについて一言もふれられていません。ユーザーズ・ガイド には新たにCardBus対応のPCカードを装着した場合の障害と対策についての記述がありますので 何か問題があってふれられていないのかもしれません。CardBusについての正確な記述を望みた いものです。 97年11月版のThinkPad 385ED/315Dマルチメディア・モデルのパンフレットでは、ThinkPad 315D の製品仕様のPCカード・スロットの項に「(CardBus対応)」と記載されていますので、やはりCardBus には対応している気がします。 PCカードに関しては、筆者が発売当時に特約店から入手した資料に「3Comイーサリンク3+モデム 336はサポートされません」といった内容も書かれていました。その後対応が為された可能性もあり ますので、該当カードを使う予定のある方は念のためIBMに問い合わせておいた方がいいでしょう。 パソコン通信等でZVサポート対応PCカード・ドライバの更新を行うWindows95用プログラム修正・ ディスケットが配布されています。 パソコン通信のNIFTY SERVEではFIBMFEEL<未来電子環境研究所>のDL7:日本IBM製品情報 ライブラリ #544 I9U401.EXE TP310/315D Win95プログラム修正 です。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− |
○サスペンドなしの省電力機能 310/315には従来のThinkPadでいうところのサスペンドモードはありません。スタンバイモードまたは ハイバネーションモードしかありません。ハイバネーションはデフォルトでは使用しないようになって いますが、/*ハイバネーション*/コントロール用のユーテリティであるスリープマネージャがWindows95 のタスクバーに常駐しています。 ハイバネーションを使用するには、スリープマネージャでハイバネーション用の領域を設定する必要が あります。310/315の消費電力は従来のThinkPadより多い45W(待機時6W)で、ACアダプタも専用の ものが付属します。 |
○キー配列の変更と使い勝手 310/315のキーボードを見ると、従来、キーボードとディスプレイの間に2列に配置されていた [Esc]、[F1]〜[F12]、[PrtScr/SysRq]、[Pause/Break]、[Insert]、[Delete]の17個のキーが 横1列になりました(写真参照)。 この列に入りきれなかった[NumLock/ScrLK]キーは最前列の[Fn]と[Ctrl]キーの間、 [PgUP]、[PgDn]キーは最前列のカーソルキー(↑)を挟む位置に移動しています。 [PgUp]キーが[Home]を、[PgDn]キーが[End]を兼用しているため、キーの数は 従来のThinkPadよりも2つ減った87キー+[Fn]キーになりました。 [Ctrl]、[Alt]、[無変換]、[前候補/変換]キーの幅は短くなり、スペースキーは逆に長く、 従来、ほかのキーとの間が空いていたカーソルキーはほかのキーと密着した配置となりました。 筆者がもっともキー入力に戸惑ったのは[Ctrl]キーとカーソルキーでした(エディタの使用が メインということもあると思いますが)。キーストロークは従来よりは浅くなりましたが、最近の ThinkPadと同じくパームレストがついているのは改良といえるかもしれません。TrackPoint III にはロック機能のないものが搭載されています。ThinkPad伝統の数値キーパッド+PS/2マウス の使用も可能です。 |
○背面のFDDコネクタ CD-ROMドライブ内蔵のThinkPad 315Dに外付けFDD接続用のコネクタ(背面)があるのは 普通ですが、ディスケット・ドライブを内蔵しているThinkPad 310にも同じ位置にFDDコ ネクタがあります。試しに、ここにThinkPad 315D付属のFDDを装着してみたところ、Bド ライブとして認識されました。ThinkPad 310ではディスケット・ドライブが本体の側面にきて いるため、ディスケットの出し入れのためのスペースを確保しなければならず、従来より 若干使いにくくなっています。これは、ThinkPad 315Dの内蔵CD-ROMドライブのかわ りにディスケット・ドライブが装着されているためです。背面のFDDコネクタがThinkPad 310 にそのまま残っている点も含め、共通設計によるコストダウンが徹底されていると感心させ られます。FDDのコネクタは従来のものと違う独自の形状をしています。 Table FDDコネクタの大きさ マシン名 サイズ -------------------------------- ThinkPad 310 横21.5mm×縦7mm ThinkPad 365XD 横20 mm×縦4mm ThinkPad 560 横15 mm×縦4mm なお、パソコン通信等で3モードFDDドライバのUPGRADE版が配布されています。 パソコン通信のNIFTY SERVEではFIBMFEEL<未来電子環境研究所>のDL7: 日本IBM製品情報ライブラリ #523 I9F502J.EXE TP 310/315D用 3モードV.1.01J です。 |
○初期導入ソフト ThinkPad 315Dのソフトについては前述したとおりです。変わったところでは、「SafeOFF」という、 誤って電源を落とさないようにするためのユーティリティもあります。いずれも付属のCD-ROMに バックアップファイルが収録されています。バックアップファイルの作成は、ディスケットファクトリー ではなく、Windows95標準の「アクセサリー」のフォルダにある「システムツール」のフォルダから 「Create System Disks」を選択して行います。 パソコン通信等で「SafeOFF」が配布されています。NIFTY SERVEでは、FIBMFEEL<未来電子 環境研究所>のDL7:日本IBM製品情報ライブラリ #535 I9S402.EXE TP 310/315D Win95 SafeOFF です。インターネットでは下記のftpサイトにあります。 ftp://ftp.ibm.co.jp/pub/pccsvc/thinkpad/i9s402/ |
○BIOS UPGRADE パソコン通信等でBIOSのUPGRADE版が配布されています。NIFTY SERVEでは、FIBMFEEL <未来電子環境研究所>のDL7:日本IBM製品情報ライブラリ #524 I9B0060.EXE TP 310/315D システムROM V1.01 です。 |