2000/11/10作成
ウルトラスリムモデルで一世を風靡したTP560シリーズに
ついての記事です。TP560シリーズには560/E/X/Zと4つの
モデルがあります。簡単に言うとTP560のマイナーチェンジ
版がTP560E、チップセットに430TXを採用してCardBus、USB
を搭載しグラフィックチップを強化したTP560X、設計を一新し
PentiumIIを搭載した最終モデルTP560Zとなります。主力は
ウルトラスリムを広めたTP560とIntelの省電力に優れた新型
CPU Tillamook(Mobile MMX Pentium-200/233)を搭載した
TP560Xです。TP560Zは時代がXGAへと移行していたところ
で、しかも価格も割高に設定されたため市場にはあまり出回
りませんでした。 TP560 Seriesの詳細は ここ
20JがTP560、40JがTP560E、65JがTP560X、90JがTP560Z
です。底部ではTP560/E/Xはほぼ同じです。TP560Zでは大幅
に変更されているのが判ります。
底部のオプション類を外してみたところです。バッテリーとDIMM
ソケットです。TP560ZではHDDもディスクパック式となり簡単に取
り出すことができるようになっていました(右下)。
正面図です・上からTP560Z/X/E/560です。正面のデザインは
シリーズを通して変更されていません。
左側面です。上からTP560Z/X/E/560です。TP560Zでは
右側の蓋の後ろにディスクパックが入っています。
背面です。脱着式のカバー(手前)が付属していました。
右側面です。TP560Z(一番上)のPC CARDスロットの隣の
カバーについては後で調べてみます。それ以外は基本的に
同じデザインです。
左がTP560、右がTP560Eです。TP560のDSTNモデルは手元に
ありません。回収したら追加する予定です。画面サイズが一回り
小さなモデルでした。
左がTP560X、右がTP560Zです。
TP560です。
TP560Eです。
TP560Xです。
TP560XのDSTNモデル(60J)(左)とTFTモデル(65J)(右)です。
ディスプレイのスライドスイッチの数が違います。
TP560Zです。
以下は、キーボードの比較です。TP560Zで液晶下部のカバーの
デザインが角張ったものに変更されています。
TP560
TP560E
TP560X
TP560Z
今後、ACアダプター(35Wと56W)の画像を追加する予定ですが
既に作成したTP560Xの記事がありますので、TP560/E/Zに
ついては特に記事を作成はしません。
時代の流れは速いもので、TP560シリーズはTP570シリーズへと
切り替わり、そのTP570/Eも今は生産が終了となっています。しかし
ウルトラスリムの流れはX20シリーズに脈々と受け継がれています。
TP560シリーズのしっかりとしたキーボードと頑丈なケースに魅了さ
れたユーザーは多いはずです。TP570が出たときにケースや液晶の
裏の強度に不安をもったTP560ユーザーは多かったと思います。
X20がTP560の正常進化型なのかは判りませんが、TP560に始まる
ウルトラスリムの流れが消えないことをIBMに期待します。
中古として買う場合
キーボードの良さには定評があります。画面も見やすいので、メモリや
HDDの入手のし易さや拡張性を考えるとどのモデルでもお勧めです。
TP560は液晶ディスプレイのヒンジにひびがはいっているケースがあり
そうです。また私のところのDSTNモデルではバッテリー充電ができま
せんでしたので、バッテリーの障害を持つものがあるかもしれません。
BIOSのバージョンによっては64MB DIMMを認識しますが、バッテリーが
消耗しているとBIOS UPDATEができませんので注意が必要です。
TP560Eは発熱が多いCPUです。TP560Xの方が高速なCPUですが発
熱は少なくなります。なお、秋葉原のマクサス等でTP560/EのCPUを
MMX233等に換装するサービスをやっています。
TP560Xは名機です。ただしWindows95でCardBusを認識させるには
色々と大変なので、慣れていない方はメモリを96MBまで増やした上で
Windows98にした方が楽でしょう。
上記、TP560/E/Xは共通の手順でHDDが換装できます。この手順に
ついてはここで別途紹介していますので参照してください。
TP560ZはThinkPadとしては珍しくIntelのミニカートリッジを搭載した
モデルです。運が良ければより上位のものが手に入る可能性もあり
WEB上で換装記事が紹介されているところもあります。ディスプレイ
がSVGAで構わなければ良いモデルです。ネックはメモリがEDO
DIMM
という事で、128MB DIMMの入手が絶望的なため、メモリ増設には
64MB DIMMしか使えないというのが弱点です。SVGAでモバイルを
しなくても、という場合にはTP390の方がSDRAMに対応しているので
こちらがお勧めになります。