TP360Cs
2000/10/29作成
SLエンハンスド486SX-33MHzを搭載した、実用に耐えうる
カラー液晶を搭載した(それほどTP330Csは見辛いものでした)
ビジネス向けの普及機です。先に発売されたTP750Cの設計
を流用した上で、各コンポーネントは価格を下げるために手抜き
されていますが、主要なオプションは共通です。
詳細は こちら
かなり年季が入ってボロボロですが、TP360Csの正面図です。
DSTNディスプレイならではの輝度とコントラスト調整用のスライド
スイッチがディスプレイ右側にあります。TrackPointIIなので
ゴムキャップです。正面左側がFDD挿入口になります。
TFT機のTP360Cは画面サイズが8.4"ですので、画面の額縁
部分がかなり大きくなります。TP360Csでは9.5"です。
キーボードを上げてみたところです。左からFDD、バッテリー
HDDのディスクパックとなります。増設メモリはFDDの下に
なります。FDD、ディスクパックとも置き上げるためのレバー
を引っ張って取り外します。このキーボードを跳ね上げて
オプションを交換するスタイルは弁当箱スタイルとも言われて
ThinkPadではかなり長く続きました。バッテリーを除いて
FDDやHDDのディスクパックがTP75xシリーズ、TP370Cと
共通だったこともビジネスマシンとしては資産の有効活用に
役立ちました。
FDDとディスクパックを取り出したところです。32MBとあるのが
貴重品のIC DRAM CARDです。前方に押し込んで装着するため
引っ張り出すためのベロが手前に付いています。メモリの左側
にあるのが装置構成情報保持のためのバッテリーで、これが
寿命だと163というエラーメッセージを毎回出すかもしれません。
右側のディスクパックのコネクタは下側を向いています。中身を
換装することで寿命を延ばすことは可能です。通常の場合、6.4
GBまでは認識できます。BIOSだましでは大容量のHDDを装着
しただけで起動できない可能性もあるため、お勧めできません。
右側面図です。側面先端部のレバーを後ろ(機種によっては
前)にすることで、キーボードを浮かすことができます。右側は
PC CARDの装着口で、TypeIIでは2枚装着できます。その
後ろはマウス/キーボードコネクタです。
背面図です。拡張ドックを装着するためのコネクタが左にあります。
左からCRT、パラレル、RS-232Cのコネクタが並び、右側が
台形4ピンのコネクタを持つACアダプタ接続部です。台形4ピン
のコネクタはTP75x,76xで使われたため、ある意味で高級機の証
ではありますが、現在では同型のコネクタを持つマシンが無いため
中古での使用には不安が残ります。この手のジャンクはあまり見か
けません。とりあえずTP760シリーズ用のものが使えます。
左側面です。白い部分がスイッチで、後ろに下げてスイッチを
入れます。
現時点での評価
換装業者に頼んでCPUをAm5x86-133に換装することも流行り
ました。TP360C/Csはクロック33MHzですが、後継のTP360CS/
CSEはクロックが25MHzです。マシンによってはクロックを25MHz
から33MHzに上げられないものもありました。私の会社では改造
したものの、その後起動しなくなったものが5台中2台ありました。
ジャンクの場合、ろくでもない代物が流通している可能性もあります。
中古で買う場合はACアダプターが台形4ピンであること、メモリが
IC DRAM CARDというのがネックです。改造して遊ぶのであれば
ソケット7搭載のTP310をお勧めします。