旧型ThinkPad HDD換装 基礎知識
2000/05/14更新

【更新情報】
危険な事をするのだから、最低これぐらいの事は一回ぐらい
目を通しておいて欲しいなぁ、という気持ちで作っています。

ここでの項目
自分の機種の容量の壁は?
HDDの容量の壁について
換算単位の違い(10GB=9.3GB)
BIOSだましツールとは?
どのメーカーのHDDを選ぶか?
HDDのタイプは?
E-IDE対応なのか?
OSはどこまでの容量を認知するか?
どのOSを使うか?
OSをどうやってインストールするか?
バスマスタIDE
換装はどういう方法でやるか?
HDDの厚さはどうか?



自分の機種の容量の壁は?
詳しい原理までは調べていませんが、デスクトップのPCでは
経験則で527MB<2.1GB<4.2GB<6.4GB<8.4GB といった具合に
壁があるように感じています。

HDDはわりとこういう境目の最大の値を狙って投入される
場合が多いのですが、境目の微妙な容量で怪しいと感じた
場合は、背伸びしないで安全第一の小さい方の容量で対処
する事をお勧めします。

(米IBMのHDD関係のWEBサイトの記述では壁(Limit)は
528MB,2.1GB,4.2GB,8.4GBにあります)。

なおBIOSを使わないでアクセスするようなOS、あるいは、
BIOSに対し許容範囲内の容量のHDDが装着されている
ようにだますソフトウェアを使えば、こうした容量の壁は
突破できるかもしれません。

BIOSが認識できる以上の容量のHDDを装着するとどうなる
かは、、機種によりまちまちです。起動できなくなる場合も
あれば、対応している容量までは認識できたりと一概には
言えません。

ここら辺の話は機種の発売時期やBIOS UPDATEの提供され
具合、あるいは装着するHDDによっても変わってきます。
自分のマシンがどこまで対応しているかを調査し、その範囲内
での入手をお勧めします。

むろんBIOSだましツールでうまくBIOS認識不可の大容量HDDを
使う事が可能な場合もあります。ただしこういうツールではハイ
バネーションに対応していないといったデメリットもあったりします
ので個人的にはあまりお勧めしません。

HDD換装には自己責任がより強く要求されますし、安いから、とか、
こちらの方が容量あたりでお買い得といった衝動買いは避けま
しょう。認識できないからといってお店に返品が必ずできるとは
限りません。
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保証する物ではありませんが、
目安にしているのは下記の数字です。

527MBまでのモデル
HDD固定式モデル 
 PS/55note 5523-S
 N23SX,TP220,230Cs(工場出荷状態(=BIOSアップグレード前)の2432-Y)
ディスクパック式モデル
 PS/55note M23V/C23V/S33V
 TP320,330C/Cs,550BJ,555BJ
2.1GBまでのモデル
ハードウェアの問題では無くて、搭載しているOSの問題なのかも
しれません。1パーティション2GB(2.1GB)というのはFAT16の制約です。

DOSや市販のパッケージ版WIN95(OEM版とは違います)がこれに
当たります。2GBと2.1GBというのは、まぁこの程度ということで大目に
見てください。時間があれば調べてどちらかに訂正したいと思います。
数字にはあまり強い方ではないので。

FDISKで区画をFAT16で作ると2047となりますから、これが何MBかと
いうことです
4GBまでのモデル
HDD固定式モデル 
 TP230Cs(2432-YはBIOS UPDATE後)
 (換装業者のマクサスやJC Worldのホームページでは
  4GB対応となっています

換装実績では2.1GBを聞いたことはあります。4GBは換装業者
によっては未対応としているところもあります))。デスクトップPC用
のHDDにかつて4.2GBというのがありましたが、仮に4.2GBが2.5"で
有った場合、これが認識されるかどうかは境界線があいまいな
ところの話なので、危険を避ける上では少し下のクラスを選んで
おいた方がいいでしょう。

ディスクパック式モデル
 TP365E/ED
 (3.24GBは動作確認,サードパーティ製品では4GB未対応)
 (4.86GBは誤認識) ハイバネーションの関係で機種別項目要確認
6.4GBまでのモデル
HDD固定式モデル 
 TP235,340,340CSE,345C/CS,380,380D/E/ED,385D/ED
 TP530Cs,535,535E/X,560,560E/X
ディスクパック式モデル
 TP310,310E,315D/ED,TP360C/Cs/P/CE/CSE/PE,370
 TP750C/Cs,755C/CE/CD/CDV/CX
 TP365X/XD,380X/XD/Z,385XD,560Z,701C/CS,
 TP760C/CD/L/LD/E/ED/EL/XL/XD,765D
 *TP530CSは4.8GBの実績がありますが6.4GBは不明です。
 *TP535Xでは8.1GBまで認識したが動作が遅いという話があります。

安全を重視するのであれば、このグループでは6.4GBまでの換装を
お勧めします。

TP701C/CSは1.3GBの換装実績しかありません。米のApricorn社の
ThinkPad Provinで6.4GBのディスクパックがあります。但し. ディスク
マネージャーといった物が使われているかどうかの詳細は判りません。

同時期のTP530CSで6.4GBなので観測含みです。

TP235はIBMのBIOSでは8.4GBまで大丈夫という話があります。
確率の高い方という事で6.4GBまでという事にしています。
BIOSのバージョンも関係するかもしれません。
8.4GB超えモデル
HDD固定式モデル 
 TP235
 (OEM元(当時RIOS SYSTEM(現在はRICOHが継承))の最新BIOS)
 TPiシリーズ

ディスクパック式モデル
 TP240,390,390E/X,570/E,TP600(要BIOS UPDATE)
 TP600E/X,770(要BIOS UPDATE),770E/ED/X
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HDDの容量の壁について
528MBの壁
BIOSがE-IDE未対応の場合がこれにあたります。
この頃のマシンのHDDの容量はCHS方式で出されているようなので、
シリンダ、ヘッダ、セクタという3つのパラメータの積で容量が決まります。
CHS(Cylinder/Head/Sector)と呼ばれるものです。
1024シリンダー、16ヘッド、63セクターの積から約528MBという数字が
出てきます。

下記はASCII Glossary Help からの引用です。
CHS(Cylinder/Head/Sector)
HDDなどにおいて、ある特定のセクタを指定する時に用いられる位置情報
(GEOMETRY)の一種で、シリンダ、ヘッダ、セクタという3つのパラメータを
1組で使用。CHSによるアドレス指定方式は、HDDの物理的構造をそのまま
流用しており、パラメーターが3つもあることから、ソフトウェア的には扱いが
難しいとされる。現在では、より単純なアドレス指定方式であるLBAの方が
用いられる。
http://www.ascii.co.jp/ghelp/32/003278.html
(以上、引用終わり)
関連項目
CHS translation
http://www.ascii.co.jp/ghelp/32/003279.html
なお、TPではHDDのパラメータは自動認識されるため、古い時代の
ショップブランドのデスクトップPCのようにパラメータを手動で入力する
必要はありません。このことはBIOSをごまかすために調整した数値を
手動で入力できない事も意味していました。いづれも古い時代の話です。
2GBの壁
FATファイル・システム(FAT16)の壁です。
FATはHDDのどのクラスタにデータが保存されているかを
管理する番号です。

FAT16 ドライブあたりのクラスタ上限 65536(16bit)
クラスタサイズ 最大32Kbytes
ドライブの容量 32kbytesX65536で2Gbytesが最大、あるいは
FATエントリーのサイズが16ビット、クラスター当たりのセクター数が
最大64のため約2.1GBという風に説明している場合もあります。
詳細は調査中です。

LBA (LogicalBlockAddress)
セクター・アドレスの指定について、従来との互換性を捨てLBAという
ディスク先頭からの順番を指定(論理的通し番号)するようにしたもので
2GBの壁は超えられたようです。
BIOSに対しては拡張BIOSコールを使えることが前提になります。
ただ、CHSアドレッシングによるINT13hでは24bitのため、8.4GBが
最大となります。
4.2GBの壁
TPではごく一部の機種ですが、デスクトップのIBM PCシリーズで
体験したことがあります。理由は調査中です。
6.4(7.9)GBの壁
このクラスで市販されているHDDの容量が6.4GBだったため、6.4GB
としていますが、実際には米IBMの資料にあるような7.9GBの壁に
なります。

TP560EとTP560Xに8.1GBのHDDを装着してみたところ、TP560Eは
I/O Errot起動できず、TP560Xでは問題ありませんでした。

IBM PC DOCKのHDD UPGrade ServiceでのTP560E対象サービス
では9GBのHDDを特別に改造して容量を7.9GBに抑えたものが使わ
れています。

560Xで問題無く起動したところを見ると、430TXチップ搭載マシン

あたりからは8.4GBまで対応しているのかもしれません。
8.4GBの壁
システムがデータを読み書きする時に使われるソフトウェア割り込み
(software interuput)Interrupt 13hが24bitアドレッシング(adressing)
(2の24乗x512bytes=8.4GBまで対応)で規定されている場合の限界です。

2の24乗x512=8,589,934,592ですが、BIOSはbit単位(1024単位)なので
8,388,608byteになります。CHS方式の呪縛を解いて8.4GBまで来た
ものの、8.4GB以上のアドレスをアクセスする十分なアドレスが確保
できないという訳です。1999年以降のTP現行モデル以前のモデルでは
この壁は厚いようです。

この限界はBIOSが拡張Iint13h をサポートする事で解決されました。
64ビット(bits)(=quad-word)・アドレッシングのため、8.4GBだけでなく
将来的にはATAインターフェースの持つ28ビット・アドレッシング
(2の28乗x512bytes)の壁137GBも超えられるというものです。

64bits(quad-word)の場合、2の64乗x512bytes or 9.4x10の21乗
bytes(9.4 Tera GB)まで対応可能です。

この項は
http://www.storage.ibm.com/hardsoft/diskdrdl/library/8.4.pdf
Getting beyond the 8.4GB limit(英文)
を参考にしました。
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換算単位の違い(10GB=9.3GB)
HDDの表面に記載されていたり、店頭で言われる容量の単位は
通常1kB=1000Byte換算です。
実際にFORMATをかけるとOSの方では1kB=1024(=2の10乗)Bytesで
計算します。1048576bytes=1MB "binary"megabytes "binary"=2進法の
ため、10GBのHDDを付けたら容量が9.3GBしか認識しないというのは、
1ギガ=10億=1000単位x1000単位x1000単位
10,000,000,000(10GB)÷1024÷1024÷1024=9.31GBという結果のためです。
結果は10GB全部正しく認識されているという事です。
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BIOSだましツールとは?
DiskManagerといったBIOSだましツールを使えば、前述の容量の壁を
突破する事が可能になる場合があります。こういったツールは、例えば
IBMのHDDではUS IBMのSTRAGE関係のサイトから入手できます。

米IBM Hard Disk Drive Support
http://www.storage.ibm.com/techsup/hddtech/hddtech.htm
Downloadは
Hard Disk Drive Support Downloads and Utilities
http://www.storage.ibm.com/techsup/hddtech/welcome.htm

しかし弊害もあります。
日本語化されてなくて多少の英語の知識が必要
ハイバネーションができなくなったりする
NortonUtilitiesといったディスクメンテナンスソフトが
どういう反応を示すか判らない

という点は基本的には自分で解決しないといけません。DiskManagerに
しろ、527MBのE-IDEの壁が話題になった頃から存在するソフトですが、
それでもあまりノウハウが広まっていないのは、やはり日本語化されて
いないとか、あるいは、ノートの性能向上が急速に進んだために、とり
あえず6.4GBまで対応していることで満足しているユーザーが多いのかも
しれません。

こうしたツールを使ってまでして通常の限界を越えた大容量のHDDを
使う場合、インターネットでアドバイスが受けられるかもしれませんが、
最終的には自己リスクで処理しないといけません。面倒とか安全策と
いうのであれば、通常の限界の範囲内での換装をお勧めします。

企業内の管理者の立場としては、少なくとも止まったら困る業務用
システムではこういう換装は避けるべきとの立場を取ります。ご自分
の用途に有った選択をしてください。

DMとハイバネーションの相性に付いては、過去にDMで区画を作った
TP560系のHDDをDMなしで大容量を認識するTP600の2nd HDDアダ
プターに装着し、TP600のシステム一式をCOPYツールでCOPYした後、
再びTP560系に戻したらハイバネーションができた、という話が@nifty
であります。やり方自体があまり一般的でないので、通常はできないと
考えていても良いと思います。

Ontrack社の提供する日本語FAQのURL(現在使えないようです)
http://www.ontrack-japan.com./faq_dmj.htm
米国のサイト
http://www.ontrack.com

ThinkPad Clubでは下記のホームページが紹介された事があります。
FMV BIBLO ユーザーズページ Ontrack Disk Manager V.7.04簡単マニュアル
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley/1175/man_dm.html
V-TOWNSの部屋 HDD全容量を利用する
http://member.nifty.ne.jp/vtowns/vtw_hard_dm.html
TP220でE-IDEのHDDを使うためには
http://www2.netwave.or.jp/%7Ek-ohira/tp220/tp220_4.htm

また、ディーアートというところから出ている
8.4GB超大容量ハードディスクの交換・増設という本も紹介された
事があります。DMの使用法が解説されているとの事です。
本屋にこれから頼んで見てみることにします。
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どのメーカーのHDDを選ぶか?
HDDのメーカーは色々ありますが、私としてはIBMのHDDによる換装
をお勧めします。これは他のメーカーのHDDでうまく起動できない、
あるいはハイバネーションで失敗するという事例を聞くことが時々
あるからです。

TP535シリーズはIBM以外のHDDへの換装で不具合例が多い機種です。
IBMのHDDは発熱も少なく静かということで定評があります。
(最近の物で振ってカチャカチャ音がするのは故障ではありません。
 ラベルにも"RATTLE NOISE IS NORMAL"と言う注意書きが記載
 されています)。

最近のTP600X等では日立のHDDが装着されているとの事ですし、
標準で他メーカーのHDDが搭載されているモデルでは比較的
相性問題は出にくいような気がします。

過去に他社製のHDDが搭載された事があるのは
TP34OCSEのWDの200MB
TP365X/XDの東芝の814MB(MK1926FCV)
TP235の日立製HDD(DK237A-32)
未確認ですが、TP600系でも日立が使われたことがあったような
記憶があります。またTP600Eにも東芝の搭載例があります。
そして今度のTP600Xの日立搭載です。
最近のモデルではメーカーによる相性問題は起きないかも
しれません。

逆に他社製で問題が出るのは
TP535シリーズが有名です。TP535シリーズがHDDを選ぶのは電流
供給が他のモデルより少なくぎりぎりだったり、何らかのノイズとかで、
とか色々な話を聞いた事があります。ただ私はそこら辺に詳しくない
ので、興味がある方はWEBサーフィン等でチェックしてください。
あちこちのホームページで対策なるものも紹介されていますが、
電子工作をしないといけないかもしれないので、安全策を取るなら
IBM製をお勧めします。

私は過去にTP360Csで東芝のHDDでサスペンドできなかった経験が
あります。

またTP560Eで日立の突然死に数個でくわしていますが、これが
相性だったのか単なるロット不良だったのかの判断はついていません。

IBM HDD製品の資料のURL
日本IBM  ストレージ[トップページ]
http://www.jp.ibm.com/oemj/storage/
日本IBM  IBM 2.5-inch Hard Disk Drive (IBM Travelstar シリーズ)
http://www.jp.ibm.com/oemj/storage/product/25hdd8a/25hdd8ai.html
IBM 2.5-inch Hard Disk Drive カタログ PDF ファイル: 118KB
http://www.jp.ibm.com/oemj/storage/product/25hdd8a/images/25HDD9908web.pdf
米IBM Hard Disk Drive Support
http://www.storage.ibm.com/techsup/hddtech/hddtech.htm
Downloadは
Hard Disk Drive Support Downloads and Utilities
http://www.storage.ibm.com/techsup/hddtech/welcome.htm
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HDDのタイプ
TPは歴史があるシリーズなので、搭載されているHDDには通常の
IDEだけでなく、ESDIやSCSIといった最近のノートパソコンでは
ほとんどお目にかからない規格が使われています。大多数の
ユーザーには関係無い話ではありますが。
TPのHDDには下記のものがあります。
ESDIモデル
拡張バスにMCA(マイクロチャネル)を持つ一部のノートに搭載され
ました。この頃のIBMのデスクトップPCはMCAを搭載しており、また、
HDDもESDIが普通でした。ESDIのタイプは現時点でのパーツの
入手性を考えると換装はムリです。

時々ジャンク屋等に転がっている事もあるようですが、ディスクパッ
クのコネクタのピン数はIDEと同じようなので、型番で区別するしか
ないようです。型番についてはThinkPad Clubで以前話題になった
事があったので調べて載せる予定です。このタイプは下記の通りです。

HDD固定式 PS/55note N51sx/SLC,N27sx
ディスクパック式 PS/55note C52 486 SLC(TP700C),TP720C
SCSIモデル
PowerSeries820,850はSCSI-2のディスクパック式HDDです。
2.5"のSCSI HDDは現状では入手が困難です。古いSCSIアダ
プターでは1GB以上はオプションを付けないと認識しない場合
もあります。また、当時のIBMのデスクトップPCのPS/55の純正
SCSIアダプターは起動ドライブが1060MB以内でないと起動
しない事もありました。そんなこんなを考えると古いモデルなので
容量的にどこまで対応しているかは判りませんが、大して大きな
容量には対応できないかもしれません。
PCMCIA TypeIII HDD
TP730T/TE,ParmTop PC110ではPCMCIA TypeIIIのHDDを
搭載しています。このタイプについは詳しくないので省略します。

上記以外のモデルはIDEのHDDを搭載しています。
以下、IDEのHDDについて述べていきます。
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E-IDEに対応しているか?
E-IDEに対応していない場合、540MBクラスのHDDを装着すると最悪の
場合、HDDが54MBといったまともな容量で認識されない事もあります。
OnTrackDiskManager、EZ-DrveといったBIOSだましツールを使えば
うまくいく場合もありますが、英語で動作するものですし、取扱いが難
しいソフトです。 詳しくはBIOSだましツールの項を参照してください。
無難なのはやはり500MB以下のHDDを入手して換装する手です。この
クラスは現在では新品の販売はまれで、ジャンクや中古という事に
なります。

IDE(E-IDE未対応)モデルは下記の通りです。
 PS/55note 5523-S,N23SX,M23V/C23V/S33V
 TP220,230Cs(BIOSアップグレード前の2432-Y),320,330C/Cs,550BJ,555BJ
HDD固定式モデル 
 PS/55note 5523-S
 N23SX,TP220,230Cs(工場出荷状態(=BIOSアップグレード前)の2432-Y)
ディスクパック式モデル
 PS/55note M23V/C23V/S33V
 TP320,330C/Cs,550BJ,555BJ
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OSはどこまでの容量を認知するか?
使用するOSと換装するディスクの容量によっては非常に使い
にくくなる場合もあります。DOS、市販パッケージやフロッピー
版のWIN95はFAT32という大容量のHDDをクラスターギャップと
いう無駄を少なくして効率的に使う方式に対応していません。

古いOSやマルチOSを使う場合はこの点を考慮する必要があります。
例えば古いDOSマシンで6.4GBのHDDを使うと最大の容量で区画を
作っていってもC:,D:,E:,F:(2GBx3+残り)といった具合にドライブレター
(ドライブの割り当て)が増えてしまいますし、クラスターサイズが32Kと
なって非効率的です。

クラスターギャップというのは、サイズが32K未満の小さなファイル
でもHDD上では32K占有してしまうというもので、特にインターネットの
キャッシュとかでは小さなファイルがどんどん溜まるので効果は結構
あります。

FAT32は1パーティション8GBクラスまでなら4Kで管理できます
(それ以上は8Kとなるので、13GBといった場合は区画を切ることも
考えていた方がいいかもしれません)。FAT32を使うべきかについては
次項、どのOSを使うか? を参照してください。最近ではFAT32に対応
していないユーティリティ等も少なくなってきているはずなので、換装後
にFAT32をサポートしているOSのWIN95 OSR2やWIN98だけを使うので
あれば、FAT32をお勧めします。最近話題のW2K(Windows2000)につい
てはまだよく知りません。

なお、ThinkPad機能設定プログラムのバージョンによってはFAT32での
ハイバネーション用ファイルの作成がうまくいかないこともあるので
なるべく最新版を入手しておくことをお勧めします。プログラムはあまり
古くない機種であれば日本IBMのホームページからダウンロード可能です。

PCハードウェア製品の修正及びサポート・プログラム(ThinkPad)
http://www.ibm.co.jp/pccsvc/thinkpad.html
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どのOSを使うか?
TPに使えるOSは色々あります。ただマシン性能に見合ったOSという
考え方に立っていますので、極端に遅くなるような使い方はここでは
お勧めしません。
メモリーが16MBか、それ未満で
HDDも540MB未満かその程度
 PS/55note全シリーズやTP220,320,330C/CS,340CSE,55xBJ

 IBM386SLC,IBM486SLCといったCPUを搭載しているマシンは
 CPUの関係でメモリーが16MB以上にはできません。IC DRAM
 CARDタイプは媒体の関係で12MBまでです。

→DOS/WIN31がベターです。根性があればLinuxでもいいでしょう。
  WIN9xの場合、メモリーが16MB未満だとHDDに対する仮想メモリー
  のスワッピング頻発で、極端な動作速度の低下を招く事が予想
  されますのでお勧めしません。
メモリーを20MB搭載しているようなマシンで
HDDがとりあえず540MB以上あるようなモデル
 TP345C/CS,365X/XD,310系,380系,560/E,701C/CS,755系
 TP360/750シリーズはHDDの換装が前提になります。

→WIN95 OSR2以上をお勧めします。腕があればDOS/WIN31,Linux
  でもいいでしょう。

  個人的な体験ではIE4が初期導入されているOSR2.5でLAN接続が
  うまくいかない例が多かったので、IE3が付属しているOSR2.1を入れ
  てからIE4.01SP2なりIE5.01を導入する事が多いです。

  HDDの容量を考えるとWIN98ではHDDの容量の面で厳しいと考えら
  れます。IE4.01SP2等をアクティブデスクトップ抜きで入れる事をお勧
  めします。ZVポートを搭載しているマシンではCardWorksというPC
  カード関係のソフトを別途導入する必要があります(TP380系等)。
USBを搭載しているマシン
 TP380X/XD/Z,385XD,390/E/X,560X/Z,570/E,600系,770系等

→HDDやメモリーの搭載量にもよりますが、特にHDDが3GB以上と
  いうように余裕があるのなら、WIN98の導入をお勧めします。
  WIN95のUSBはいまいち安定していませんし、拡張性が低いノート
  パソコンではUSBによる拡張性は貴重です。

  WIN98の導入はBIOSやユーティリティのUPDATEが必要になる場合
  があります。事前に必ずIBMのホームページ等を調べてください。
  またIE5は最新版のIE5.01をお勧めします。

  またWIN98SEではネットワークドライブの割り当てをクライアント側から
  すると電源が切れなくなるという障害などもあるようです。NTサーバーに
  対するクライアントの場合はサーバー側からProfileを使って割り当てさせ
  るか、あるいはクライアント側で電源を切る前にネットワーク接続を切る
  必要があるかもしれません。関連URLは調査中です。

  私はサービスパックが出るまではWIN98は避けていましたが、最近では
  WIN98+IE5.01に移行し始めています。HDDに余裕がある、あるいは、区
  画のサイズが変更できるPartionMagicといったソフトが手元にあるなら、
  WIN98はそろそろ悪くないと思います。TPの以前のWIN98モデルでは、
  基本区画が2GBのため、FAT32化しても一杯になるのが速いので、パー
  ティションサイズの変更をお勧めします(OS標準状態のままではできませ
  ん。別途ユーティリティソフトが必要です)

  企業内クライアントとして設定する場合はデスクトップテーマやサウンド設
  定等は全て削除し、わずかですがHDDの容量を稼ぐことにしています。
  またコンテンツのオートコンプリートのパスワードのチェックは外しています。
  それでもWIN95からのUPGRADEは心配で一回もしていません。
NT4の場合
リカバリーCDが有る場合、それを使うのが楽でしょう。
Plug&Playが効きませんから結構面倒なはずです。
素から導入する場合はサービスパックの当て方とCardBus用のドラ
イバの順番等、事前に調べておいた方がいいでしょう。なお、起動
ドライブは4GB以上にできないとも聞いています。マシンの資源は
なるべく多めがいいでしょう。少なくともメモリーは64MBから96MB
は最低ラインだと思います。
Linuxの場合
比較的マシンの資源が少なくても動くようですが、自分で情報収集を
含め色々とやる気がある方にしか勧めません。まだ素人レベルが
簡単に使える段階には無いと見ています。またディストリビューション
と呼ばれる複数の製品がありますので、どれを選ぶかも決めないと
いけません。デフォルトでSVGAになっているもの、XGAになって
いるものとかあるようですので、まずは調べてからをお勧めします。
TP600シリーズではBIOSによってはインストールできない、あるいは
うまく動かないといた問題があります。2000/05頃以降のBIOSで修正
されています。
Windows2000の場合
新しいファイルシステムNTFS5等相当変わっています。
急がないのであれば、当初3ヶ月ぐらいは不具合情報が出揃うまで待
たれてもいいか、と考えています。業務用で使うのであれば、アンチウ
イルスソフトとディスクメンテナンスソフトが安定稼動するまではお勧め
しません。WIN95でも安定したOSR2が出るまで1年強、WIN98のサービ
スパックは1年3ヶ月かかっています。最初のサービスパックがいつ出る
かは判りませんが、慌てることもないでしょう。

BIOSの更新にW2KでFORMATしたフロッピーが使えないという話がThink
Pad Clubで出ていました。これは対策が出てくるまでは要注意です。
雑誌の提灯記事に煽られず、自分の身は自分で守るようにしましょう。
トラブっても雑誌社が助けてくれる訳ではありません。
導入に使うパッケージは?
このクラスのマシンにWIN95を導入する場合でCardBusを使用する予定
なら市販パッケージは導入してはいけません。マシンからのバックアップ、
あるいはリカバリーCD、OEM版のWIN95 OSR2のCD-ROMを使う必要が
あります。リカバリーCDでない場合、IBMから提供されているWIN95修正
ファイルを導入する必要があります。これはWIN95登場以降に出てきた
新しい機能を使えるようWIN95に修正を加えるものです。面倒ならWIN98
の方が導入は簡単かもしれません。ただしWIN98にも修正ファイルが出
ている場合があります。詳しくはIBMのホームページをチェックしてみて
ください。

PCハードウェア製品の修正及びサポート・プログラム(ThinkPad)
http://www.ibm.co.jp/pccsvc/thinkpad.html
FAT32について
WIN95 OSR2やWIN98はFAT32という大容量のHDDを効率的に使うシス
テムを持っています。FAT32が1997初旬のWIN95 OSR2と共に登場して
既に3年経ちます。当初不安視されたユーティリティやアプリケーション
の対応も終わったようですし、当初の評判を鵜呑みしていつまでもFAT16
に固執する必要も無いでしょう。

FAT16のままにする必要があるのは
DOS,NT4.0のようなFAT32を知らないOSとデュアル(マルチ)ブートする
必要があるFAT32で動かないソフトを使っている。バージョンアップに
よる対応等もできない
といった場合だけで済むかもしれません。

WIN95にはWIN98付属のFAT32化するドライブコンバーターがありませ
んので、OSR2以降のWIN95でFAT32化するには市販ソフトのPation
Magic等が別途必要です。PationMagicは単にFAT32化するだけでなく、
基本区画と拡張区画のサイズを変更する芸当もできますので、
何故、基本区画が2GBなんだと不満がある方にお勧めです。
ネットジャパンのURL
http://www.netjapan.co.jp/
PartitionMagic 5.0 日本語版
よく聞かれる質問集(FAQ) 一般的な事項
http://www.netjapan.co.jp/ps/PowerQuest/pm/V50/support/faq/geindex.html
PartitionMagic 5.0 日本語版
よく聞かれる質問集(FAQ) トラブルシューティング
http://www.netjapan.co.jp/ps/PowerQuest/pm/V50/support/faq/trouble/pm50faqtr.html


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OSをどうやってインストールするか?
HDDの換装の場合、物理的な入れ替え以外にソフトウェアの入れ替え
をどうするか考えておかないといけません。一般にノートPCでは複数の
HDDを内蔵する事が難しい、また、DOS上でPCカード経由で外付けの
周辺機器を認識させるのもスキル(DOSの知識)が要るということから
旧データのバックアップを作成して新しいのに移し替えるのは面倒です。

新規にCD-ROMからOSを入れるのもテクニックが必要です。説明が面
倒なのでここではそれについては触れませんが、HDDを換装しようと
する前に必ず考えておかないといけません。

起動ディスクをベースにPCカード経由のCD-ROMを認識させて、という
場合に役立つ情報はあちこちのホームページにあると思いますが、
とりあえずThinkPad ClubのFAQの中にあるオールマイティ起動ディスク、
@niftyの会員であるなら、FIBMTP1 MES(15)でサポートされている
MAKE.BAT等が参考になるはずです。ここでも暇になれば追求する予定
です。

MAKE.BATのインターネット上での公開先
http://homepage1.nifty.com/ThinkPad/

最近はCD-ROMを内蔵しているマシンが多いので、WIN98であれば
インストール用のフロッピーディスクで自動的にATAPI接続のCD-ROMを
見つけてくれるはずです。それでも、例えばPCカード接続のMOや外付け
HDDからディスクイメージを復元しようという場合には、DOSの知識とDOS
用のドライバが必要になります。

TPiシリーズはDOS/WIN31用のドライバが供給されてなく、また、PCカード
コントローラーも特殊なものなので、DOSを使うような作業はこの機種では
難しいかもしれません。

DVD-ROMやCD-ROMを内蔵している場合もうまくいくのか、とかは今後
調査します。最近のモデルではCD-ROMからのブートもできますので
CD-ROMからの起動をサポートしているWIN98等であれば、以前より
インストール作業は簡単になってきているかもしれません。
他にマシンがあって、TPのHDDが外し易い場合は、外したHDDを他の
マシンに接続して先にOSのインストールに必要なプログラムをCD-ROM
等から複写しておくという手もあります。

デスクトップPCとの間では2.5"<->3.5"変換アダプターなりが必要ですし
ノートPCとではPCカード、パラレル、USB接続で2台目のHDDを接続
できる機器が必要です。パラレル接続の場合は電力不足でうまく認識
しないケースもあるので、この手を使う場合はACアダプター等の補助
があった方が無難です。

他のマシンとの接続にはこの他、パラレルのクロスケーブルで接続して
DOS(WIN9xのMS-DOS Modeではありません)付属のインターリンク(シリ
アルのクロスケーブルではとても遅いです)で転送するという手、難しい
かもしれませんが、ネットワーク経由でインストールする手などもあります。

前述のDMを導入する場合のやり方は判りませんが
区画を切る場合は、あくまで区画が切ってあってもまだ活動区画(アクテ
ィブ)ではない事に注意が必要です。元に戻してから、場合によっては
フロッピーディスクの起動ディスクで起動して、FDISKから活動区画の
設定、あるいは隠しコマンドのA:>FDISK/MBRが必要になることがあり
ます。

TP570/600等を持っている場合は、オプションの2ndディスクアダプター
を使って、事前にCD-ROMをどちらかのHDDにCOPYしておいて、換装
に使うHDDを装着してそこにCOPYするといった手も使えます。私は最近
は専らこっちの手で実行しています。

やり方はそれぞれですが、セットアップ途中のメモリー不足による導入
失敗を防ぐためにも、OSのインストールはPCカードのドライバなど
無いシンプルなフロッピーディスクの起動ディスクで立ち上げた後、
C:の中のCOPY済みのインストールプログラムから起動することを
お勧めします。

フォルダはできれば、プリインストールマシンと同じ
C:\WNDOWS\OPTIONS\CABSがいいです。
もちろんこれは大量のマシンを管理する上での面倒を避けるための
方便ですので、個人の好みでC:\WIN95なり\WIN98なりで構いません。

前のHDDの中身をまるまる引っ越すという場合は個人でやる場合は
秋葉原で売られているApricon社のEZ-GIGというキットが価格はしま
すが使い易い気がします。
以下は丸ごと引越しの場合のテーブルプランです
(実際にPC CARD接続で試した訳ではありませんし、ファイル転送は
メガソフトのMAXLINK for Windowsを使用しています)

何らかの形で2台のHDDを接続する。
2台目の区画設定後、再起動
同 FORMAT後、再起動
EXPLORERの表示オプションで全てのファイルが見えるようにする
コントロールパネル→システム→パフォーマンス→仮想メモリ→
仮想メモリを使わない→再起動
EXPLORER等で全てのファイルをCOPY
MS-DOSモードで再起動

隠し属性ファイル(C:\のMSDOS.SYSやIO.SYS,C:\WINDOWSの*.DAT,
TTCACHEを例えばDIR/S /H /R 等でリストアップしてDOS用のファ
イラーFD55等でC:のどこかにCOPYする。

600系のようなIDE接続の場合はD:が見えるはずなので即COPY、
PCカード経由といった場合はドライブが見えないはずなので、C:の
どっかにCOPY後(EXITで)再起動し、COPYしたものをD:にCOPY。

新しいHDDだけにして、フロッピーから起動、FDISKで区画をアクティブに

TP600系で2ndDiskAdapterを使用して上述の手を使って行いましたが、
ブリーフケースはCOPYに失敗しました。それ以外ではとりあえず問題無く
動いているようです。ブリーフケースは新規に作成すればよいようです。

マシンを長く使っているとレジストリの肥大化やゴミが溜まる事で動作
がおかしくなってくる事があります。そういう対策での換装の場合、
きっぱりとクリーンインストールなり、リカバリーCDから工場出荷値に
戻すなりして、バックアップしていたデータだけ戻すというのもケースに
よりお勧めです。

なお、最近のマシンで多い
リカバリーCDは基本区画がFAT32だとうまく動作しませんので、
最初はFAT16で作業し、OSインストール後、OS付属(WIN98)や市販
ソフト(PartionMagic)でFAT32化やサイズ変更をされる事をお勧めします。

会員制の@niftyのFIBMTP1/FIBMTP2といった会議室、あるいはインタ
ーネット上のThinkPad Club等で相談される場合は、どういうマシンと
どういうCD-ROM等の組み合わせで、何をしようとしてどうなっているかを
細かく書いてください。

通信上でのやり取りは予想以上に不自由なものです。また、タイトルも
"教えてください"等は避けてください。

必要以上に"初心者なのでやさしく"等は書かない方がコメントが付き
易くなるかもしれません。

"うまくいった、いかない"の事後報告もできるだけしてください。
質問する方もコメント付ける方も円滑に流れるように計らって
いただくとこういうネット上の会議室は相当有効性が高まります。
トラブルがあると人が散ってしまうので大きなマイナスになります。


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バスマスタIDE
Pentiumとそれ用のチップセットTritonII(430HX等)に搭載された
バスマスタPCI/IDEコントローラーによって、HDDの速度を改善する
事ができます。

ただ、Pentium搭載機種によってもバスマスタIDEが使えないものや
OSによって対処が必要だったりとありますので、簡単にまとめてみました。
(この項はまだ準備段階で信頼性はあまりありません。悪しからず)

486の頃のあらゆる入出力までCPUが介在して行っていたのを、CPU
高速化の足を引っ張るとして機能を肩代わりするようにして出てきたの
がchipset(チップセット)です。

これは統合型のチップで無い場合は通常
CPUとメモリー、キャッシュ、ビデオ(AGP/PCI)といった高速なデータの
やり取りをサポートするSystem ContollerのNorth Bridge、

及び、

PIIXnコンポーネント(PCI to ISA Accelerator) PCI IDE HDDコントローラーを
内蔵し、いわゆるレガシーデバイス(PS/2キーボード、マウス、シリアル
ポート、パラレルポート)とI/Oコントローラーを司るSouth Bridge)と呼ば
れるものに分けられます。

NorthBridgeが頭脳・神経、SouthBridgeが足回りといった感じでしょうか。
SouthBridgeはこの他にUSB、パワーマネジメントコントローラーも制御します
が、これらの機器の制御にCPUやNorthBridge側は関与しません。
MobileTriton
チップセット搭載がセールス文句になってきたのはノートPCでは1996年の
MobileTritonあたりです。この430MX自体は色々な機種に搭載されましたが
SouthBridgeモデルは82371MX(MPIIX)、あるいはTritonIIより以前のチップ
セットTriton(430FX)と同じ82371SB(PIIX3)のどちらかになります。
MPIIXはバスマスタIDEをサポートしていません。

 MPIIX TP380/D/E/ED,385D/ED,560/E,
 PIIX3 .TP365X/XD,535/E
 不明 . TP760XD/XL,765D 確認中
430TX
TPのマザーボードが全モデルにわたって430TX搭載に一新された97秋
以降のモデルでは全モデルでバスマスタIDEがハードウェア的には
備わっています。特に430TX以降のチップではUDMA33(UltraDMA-33)
に対応しているため、効果は体感できる程あるようです。UDMAは従来
の倍以上の速度を提供しています。

430TXに搭載されたSouthBridgeは82371AB(PIIX4)です。
  TP380X/XD(MMX Pentium),385XD,390/E(MMX Pentium)
  TP535X,560X,770
440BX
PentiumII(とそれ以降のCeleron,PentiumIII)モデルは現在のところ
440BXを搭載しています。
440BXに搭載されたSouthBridgeは82371AB(PIIX4)、又は、82371EB
(PIIX4E)です。PIIX4とPIIX4Eの違いはACPIのサポートのバグフィックス
との話があります。初期のThinkPadの440BXモデルはPIIX4です。
インテルの発表を調べるとPIIX4EはPIIX4の終了に伴う代替品ですが、
ACPI(Advanced Configuration and Power Interface)マネジメント能力が
追加されていると
いった文言があります。

(注)日本IBMの発表ではTP240は440BXです。デバイスマネージャー
   ではIntel 82443BX PentiumII Processor to PCI bridge(without
   GART support)Intel 82371EB PCI to ISA bridge(EIO MODE) と
   なっています。

   440DX/PIIX4Mと表記されているのは米IBMのPersonalSystems
   Referenceです。440BXと440DXの違いは調査中ですが、大きくは
   AGPサポートの有無程度かもしれません。
   FSB100MHzのサポートの有無とかもあるかもしれませんが未確認です。.
   手もとの資料では440DXのSouthBridgeは82371AB(PIIX4M)とあります。

  TP240,380X(PentiumII)/Z,390/E(PentiumII/Celeron)/X,
  TP560Z,570,600/E,770E/X(TP570E,600Xは調査中)
バスマスタIDEを有効にするには?
WIN95の場合、HDDが対応している場合は設定→コントロールパネル
→システム→デバイスマネージャ→ディスクドライブ→HDDの型番とか
IDExxx→設定→DMAにチェック→再起動です。WIN98の場合は標準で
設定されているようです。
バスマスタIDEのドライバは?
WIN95のバージョンの確認方法は後述を参照してください。

OSが一番最初のWIN95(OSR2以前)
インテルがホームページで提供しているドライバが必要です。
ただしデスクトップPCではCD-ROMが読めなくなったりしたので、特に
CD-ROM内蔵モデルには導入はお勧めできません。一度導入すると
抜くのは面倒で再インストールするはめになるかもしれません。新しい
マシンにこのOSを導入するのはバグフィックスの程度やFAT32ノン
サポートなどを考えるとお勧めできません。

以下はOSR2.1以降の場合です。

430MXマシンの場合
WIN95 OSR2以降の場合、
OS標準のバスマスタIDEドライバが導入されます。

430TX/440BXマシンの場合
WIN95 OSR2の場合
OSに新しいSouthBridgeを教えるための修正を行う必要があり
ます。このファイルは下記の個所から入手できます。INFファイル
だけに関して言えばインテルのホームページでも可能ですが、
バスマスタIDE以外にも他にも幾つか修正があるようなので
基本的にはIBM提供のファイルをお勧めします。
導入の手順等よく確認してください。
修正後、バスマスタIDEドライバが導入されます。

PCハードウェア製品の修正及びサポート・プログラム(ThinkPad)
http://www.ibm.co.jp/pccsvc/thinkpad.html

WIN98の場合
標準でバスマスタドライバがあるようです。
ただしCardBus周りを中心とした修正ファイルが出ているようです。

WIN95のバージョンの見分け方
設定→コントロールパネル→システム→
4.00 95 . . . . 市販の製品パッケージ版
4.00 95a . . . 市販の製品パッケージ版+SP1適用かOSR1
4.00 950 B . OSR2.1
4.00 950 C . OSR2.5

補足
NT4.0、Linux等についてはノウハウが無いので省略します。
TP310シリーズはIntel互換チップのAlladinIII(M1521)をチップ
セットに持ちます。SouthBridgeはM1523です。最初のTP310
ではバスマスタドライバが当初標準で設定されていましたが、
途中で無効にするパッチが提供されたので、問題があったよ
うです。

TPiシリーズもAlladinIV(M1531/M1621)をチップセットとして
持ち、SouthBridgeはM1533です。TPiシリーズは基本的に
WIN98しかサポートされませんが、バスマスタドライバが
WIN98に標準で搭載されているものなのか、あるいは、別に
後から入れないといけないかについては調査中です。

Windows2000については基本的にはWN98と同様だと思い
ますが、何か判りましたら情報を補足する予定です。


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換装はどういう方法でやるか?
HDDがディスクパックになっている機種
市販されているディスクパックを買って換装するのが一番安全です。
純正以外にもサードパーティ製品もあります。安心できる代わりに
比較的高価格です。業務向け等保証重視の場合、こちらをお勧めします。

ちょっと前までは換装用のHDDの入っていないケースだけ売っている事も
ありましたが(Microtek社のThinkPakが有名です)、現在では生産終了で
入手は難しいようです。マシンによってはジャンク用として古いものが
秋葉原の店頭で陳列されている事もあるので、必要なら見かけた時に購入
される事をお勧めします。

価格優先の場合、高価なディスクパックを買ってというのが難しい
事があります。こういう場合、メーカーの保証が受けられなくなる
可能性がありますが、ディスクパックの中身を自分で入れ替えるという
手もあります。

ディスクパックはそのマシンが作られた当時のHDDの仕様を反映
するため、この手を使う場合は事前にどういう問題があるかを
チェックしておく必要があります。そうでないとうまく認識されなくて
悩み事になりかねません。

TP330C/Cs,55xBJ用で1ピンずれる、

TP360,75x用、あるいはTP760用の物
(これらは当時のIBM純正HDDに合わせたコネクターの割り当てが
されているので、最近のIBMのMaster/Slaveが逆になっているHDD
を装着すると、HDDが無い状態になって174エラーが表示される)

というのが、よく起きるものです。

IBMだけでなく日立や富士通等でもジャンパの設定を予め知って
おいた方がいいでしょう。

最近の機種に関しては
TP570とIBM 18GB以上の12.5mm厚のHDDの障害とかもあります。

ディスクパック方式でない場合
内蔵のHDDを換装する必要があります。
最近のマシンでは比較的換装し易かったり、IBMのWEBサイトに保守
マニュアルが登録されたりするので、バラし方のこつを知っていれさえ
すれば換装が容易な機種は結構あります。

こつは慌てない、無理にしない、です。

特にキーボードとシステムボードを結ぶフレキシブルケーブルを外して
しまうと面倒だったりするのでこういうものでは慎重に作業してください。
TP560シリーズだと正面のカバースイッチ部の薄い金具が外れると
面倒です。

自分でやるのが難しいと感じた場合は有料で換装専門業者に頼む
手もあります。

HDDのメーカーは標準のHDDでも東芝製や日立製が使われている
事もありますが、同じものに換えるのならともかく、入れ替えの場合
はトラブルの発生率が低くて発熱の少さと静粛性で定評のあるIBM
製品にしておく事をお勧めします。

他社製品でハイバネーションできないといったトラブルを何件かで
聞いています。買う前にHDDのスペックを調べるのは難しいのですが
できるだけ標準と同程度の電力消費量のものにしておいた方が
安全でしょう。そういう意味からもIBMをお勧めする次第です。
特にTP535系ではIBM以外への換装はトラブルの元です。

ただし、IBM DBCA6.4GBは音が大きくなる話をよく聞くので、
6GB級ならDARA 6GBをお勧めします。
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HDDの厚さはどうか?
古いものは厚さが19mm程度あったりする事もありますので、自分の
マシンにどの厚さならうまく装着できるか、といった調査をやって
おいた方がいいでしょう。

通常は12.5〜7mmのものが一番無難ですが、最近のこのサイズは
10GBとかが増えていますので、認識できるか、を考えると選択肢は
9.5mm厚になります。

TP535,235といったサブノートでは12.5mm厚が装着できないようなので
この手では薄いタイプの方が無難でしょう。

基本的には標準と同じサイズが無難です。

9.5mm厚タイプを搭載しているマシンの場合、厚さの調節のための
スペーサーが入っている事もありますので、換装に使うHDDの厚さに
合わせて、スペーサーを付けたり、外したりする必要があります。
スペーサーがなくてもHDDが固定できている場合は必ずしもこれに
こだわらなくてもいいでしょう。

なお、マシンによってはノイズ防止のためか、HDDに銅色のパネル
が貼られている場合があります。この場合は換装する新しいHDDに
そっくり張り替えた方が無難なようです。TP535シリーズでは必須の
ようです。遅延という言葉をよく聞きますが、内容は私は理解していま
せん。この銅テープはサンハヤトから低周波シールド用のものが出て
いるようです。

  個別の機種に関しての詳細は
  機種別対応表を参照してください。
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ネジ穴の位置はどうか?
HDDを固定するネジ穴の位置が古いものでは問題になってきます。

幅が狭いのが旧規格で幅が広いのが新規格です。

HDDを収納するディスクパックや固定用のカバー、あるいは金具の
HDD固定用ネジ穴の位置は同一機種でも生産時期によって違う事が
あります。旧規格だけのもの、新旧両方のものとかあります。

既存のHDDと新しいHDDのネジ穴の位置が違っていても固定用の穴
が用意されていれば気にしなくてもいいですが、そうでない場合は、
固定しないでやるか(携帯しないならそれはそれで構わないと思います。
また固定のされ方にもよります)、

あるいは、

耐熱両面テープで固定する、固定用の穴をHDDじゃない方に加工して
開ける、といった手が考えられます。

使い方によっては必ずしも固定しなくても使えますので
そういう場合になっても杓子定規に考えないで判断してください。
旧ネジ(内ネジ)、新ネジ(外ネジ)という言い方もあるようです。

HDDを横から見た図

  +--------------------------------------+
--|          (旧規格)              |
--|  ●     ○← 38mm →○       ●  |
  +--------------------------------------+
    |←---------76mm -------------→|
            (新規格)

詳しくは機種別対応表を参照してください。




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