ThinkPad 220
【2002/04/13作成】
ThinkPad 220の仕様、概要等をまとめたページです。
A5サブノート市場の開拓者。しかも乾電池駆動。
黒塗りで目立たないけどマグネシウム採用はこちらが元祖。
個人ユーザーのThinkPad信仰はここから始まった。
Model | 2432-SJ8 | *国内専用モデル | ||||
ChipSet | ||||||
CPU | 386SL-16 | *換装不可 | *Auto/Max切替スイッチ有り | |||
RAM | 2- 6MB | Max 10 | 空ソケット 1 | 機種専用SIMM | ||
L2 | なし | |||||
LCD | 7.7"CFLバックライト付STN半透過型 MONO | 解像度 | VGA | |||
VIDEO | Video Chip 不明 | VRAM | 256KB | |||
外部 | VGA | Option | なし | |||
HDD | 80MB | 固定式 | E-IDE未対応 | 12.7mm | 要分解,難易度 高 | |
CD | CD無し | 外付FDD *5xx/6xx系流用可 | ||||
Pointing | TrackBall | |||||
PC Card | 16bit | type 2×1 | *上下反転して使用 | |||
音源 | 音源 無し | |||||
拡張性 | USB | なし | IEEE1394 | なし | IrDA | なし |
通信 | Modem | なし | Bluetooth | なし | ||
BB | 有線LAN | なし | 無線LAN | なし | ||
サイズ | W226×D166×H32 | A5File | 1.0kg | |||
電源 | 12W 100V | 乾電池(単3×6) | *乾電池で8h駆動,AC特殊 | |||
Battery | NiCd *Option(RIOS製品) | 持続時間 | 7h | *標準ではBatteryなし | ||
発売 | 価格 | 248K | 発売 | 1993/05 | OS | IBM DOS5/V |
注記 | *IBMマルチステーション5550発売10周年記念モデル |
以下 解説 |
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概要 | サブノートのジャンルを開拓した記念碑的なマシン です。単3乾電池x6で駆動するというのも画期的 でした。中古での入手の場合、機種専用メモリーの 入手性、E-IDE未対応を考えると本格的に使うの は大変だと思われます。インターネットではLinux等 で使用している情報はありますので、それなりに 情報を収集できれば、それはそれで面白いマシン かもしれません。 |
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系譜 | VHSテープ大の試作機「モノリス」をベースに開発され、 マンパワーで携帯できるサブノートパソコンの市場を 創造しました。商売的には期待したほどでありません が、TP230Csのブレイクに始まる個人向け市場での IBM黄金期の布石となりました。いきなり登場した ため、前身となるようなモデルはありません。後継が カラー化してパワーアップしたTP230Csです。 |
RIOSが関わっている点で 5499と言えなくもないですかね? あれはパソコンではありませんが |
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CPU | Intelの386SLというCPUです。386SXよりノート向けに 省電力機能が優れたCPUですが、386SXと違ってIBM 486SLC等への改造はできません。数値演算プロセッサ は搭載できません。 |
25MHzへのクロックアップ情報が Webサイトにあります。要電子工作 |
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L2 | なし | |||||
Memory | 機種専用のSIMMによる拡張になります。増設メモリは 純正では4MB、サードパーティ製品では8MBのものが ありました。現在でも入手できるかは不明ですが、少な くとも純正パーツは取り扱い終了のようです。 |
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HDD | HDDは80MBのものでした。12.5mm厚のもののよう です。固定式なので換装する場合はPCを分解しない といけません。ただしE-IDEには対応していないので 換装する場合は500MB以下のHDDを中古等で探すか 特殊なBIOS騙しツールを使うといった策が必要です。 詳しくはHDD換装レポートを参照してください。 |
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Video | 7.7"STN MONO液晶ディスプレイでした。VRAMは 256KBですので、外部ディスプレイに繋いでも640x 480x16色というVGAそのものになります。ビデオ チップに関する情報は特にありません。 |
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Audio | 音源は未搭載です。 |
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PC Card |
Type2x1のPC Cardスロットがあります。通常とは 上下さかさま(裏返して)装着します。XJACKと呼ば れたモデムカードがベストセラーになったのもこの マシンの頃です。 |
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入力 Device |
当時はまだFnキーはありませんでした。 ポインティングデバイスとしてTrackBallが 搭載されていました。キーピッチ15mm, キーストローク1.5mm。 |
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Utility | 国内モデルということもあり、米IBMのFTPサイトにも 何もありません。日本IBMに関しても同様です。 (参考) http://www.ibm.co.jp/pccsvc/thinkpad.html PCハードウェア製品の修正及びサポート・ プログラム ThinkPad用プログラム・リスト |
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BIOS | BIOS UPDATEは特にはありません。1993年という 発売時期からしてBIOS UPDATEには対応していな いと思われます。 |
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Special Model |
特に設定はされていません。当初5550発売十周年 記念という事で、TP220自体が5550台限定のスペシ ャル品でした。 |
増産したら需要が一巡して 売れなかったそうです。 |
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Option |
限定品だったのか今からではちょっと判らないのです が、IBMマークの入った海苔巻きケースと俗称される 今で言うボディスーツのようなものも存在しました。 TP220ソフトカバー ID#66G8229 \9,000 |
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OS | 標準はIBM
DOS5.0/Vですし、基本的にはDOSマシンです。 標準のHDDの容量ではWIN31でも厳しい面がありました。 メモリも最大で10MBと言うことから、使えるOSはかなり限定 されてしまいます。Linuxでの使用例もあります。 |
メモリもサードパーティ製品が 秋葉原の一部の店であった だけで入手難でした。 |
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AC | 標準装備は機種専用の12Wのもので、Plug形状は丸型の ピン無しです。メーカーからは入手不可能なようです。 ID#66G2346 FRU P/N66G2291 (参考) 私の作成したAC関係の資料 手持ちのIBMのポータブルCD(型番不明)の ものが流用できた実績があります。 |
写真は実物を捜索中。コンセントが 収納式です。ケーブルの断線例が 多かったようです。 |
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Battery | 基本的には乾電池駆動で単3乾電池x6で動作しました。 当時どのメーカーの乾電池が一番長持ちするか等も 話題になりました。NiCdバッテリーはIBMではなくて RIOS SYSTEMから発売されていました。 ID#66G2349 乾電池ホルダー(2432-S) (単3×6) \3,400 ID#66G3912 (RIOS SYSTEM) Ni-Cdバッテリーチャージャーキット \14,800 ID#66G3950 同 Ni-Cdバッテリーパック \10,000 ID#66G3951 同 急速充電器 \14,800 |
RIOSのバッテリー サスペンド時しか充電できません。 |
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FDD | TP220 外部ディスケット・ドライブ(2432-S) 66G2347
\30,000 FDDは標準で装備されています。 ケーブルと一体で運用するのであれば、他のサブノートや TP560といったモデルのものでも使えるようです。 |
写真は実物を捜索中 | ||||
中古 | NiCdバッテリーの寿命はよく知りませんが、既に6年以上も 前のモデルです。E-IDEに未対応でメモリーも専用品が必要 ということから、珍しいものを、という方以外には向きません。 ACアダプターが専用というのもマイナス材料です。トラックボ ールのボタンの故障が多かったようです。 |
ソリッドなデザイン・メタル 素材のカチッとした質感は 個人的には好みですが 実用にはならないでしょう。 |
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Catalog | IBMのホームページで検索できるTP220の資料は ありません。(参考)WEB製品カタログ(bato作成) |
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Manual | IBMのマニュアル類の販売を行っているInfoCreateで SY88-3019-00 ThinkPad 2432S 保守マニュアル その他ユーザーズガイド等の入手が有償で可能です。 詳しくはhttp://www.infocreate.co.jp/ InfoCreate |
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Link | http://www.mars.dti.ne.jp/~ayase/tp/tp220.htm 私の ThinkPad コレクション http://www.aichi.to/~thinkpad/catalog/ http://www.aichi.to/~thinkpad/tp220/index.html PONTAさんのThink Pad Love HDD換装 http://www2.osk.3web.ne.jp/~shishamo/tp220.html Shishamo's TP220 ROOM http://www2.netwave.or.jp/~k-ohira/tp220/tp220.htm ThinkPad 220は快調だ! DOSでのインターネット、WebBoy他 http://www.geocities.co.jp/SiliconValley/1968/wbon220.html HSS70's web site, home of my favorite, ThinkPad. WebBoy on ThinkPad 220 http://www.asahi-net.or.jp/~ej3s-szk/tp220.html TP220でLinux |
TP220関連のサイトは マシンの登場時期が古い 割には多く残っています。 |
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その他 | 限定販売募集開始と同時にFAXがひっきりなしだった、 マニア層からの引き合い殺到で増産したら売れなかった 当時マグネシムのボディを作るのに苦労した、等々 色々な逸話があります。 この後のモデルはTP535Xまで代を重ねる毎に大きく なっていきましたので、個人的にはこのサイズが原点 だと思います。PDAとの線引きが微妙ですけど。 |
太陽電池も実験ぐらいは やっていた気がします。 |
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上記 関連 URL |
http://www.bitmapfamily.com/hata/hata.html 爆弾電池(単一×6)発案者のページ http://www.d6.dion.ne.jp/~lucru/article_palm/old_article6.html [No.052] 2000年12月23日(土) ThinkPad220の電池(その2) http://homepage2.nifty.com/nishishita/My220.htm ThnkPad 220 わたしのための携帯型パソコン *All about ThinkPad 第二部 愛機編 |
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個人的 関わり |
最初に自費で買ったサブノートです。PS/PLAZA若松で 買った箱のまま新幹線で帰省しました。博多まで当時の NIFTYのログ整理に没頭したため乾電池の残骸が山の ように積み上がりました。ACアダプターも見つからず 乾電池ホルダーも散逸しているため、電源投入が できませんが未だに大事に保管しています。 |
さすがに法人としては購入 できませんでした。モバイル 用途が無かったし、EXCEL が実用になる速度でもあり ませんでしたから。 |